04





「え。付き合ってないの私たち。」

「付き合ってるでしょ。」

「え?そうなの?」

「え?」

「え?」

わけのわからない質問のし合いに呆れる。
なんか最近別れ話多いなぁ。顔に出てるのかもしれない、本当は興味がないこと。一人しか愛してないこと。
やはり、彼を求めてしまうんだなと自分が憎い。

「ねェ、私がなに考えてるかわかる?」

「知らねェよ。」

クックッと笑いながら私をみるクザンは面倒臭そうに椅子に座っている。
くだらない関係が好きだったんだけどなぁ。と終わりを直観した。

「最後に、寝るか?」

「ふふ。いいね。」

大人の男は好き。だって、手際がいいから。若い子は自分を満たすので精一杯だから。私は愛で満たされたいの。誰でもいいから、私の心の大きな穴を埋めて欲しかった。

「これで最後だな。いっぱい鳴きなよ」

「クザンのバカ。」

そう言ってクザンは私の胸を舐める。
今まではここでのめり込むことが出来たのに、今は彼の顔がチラついて離れない。悔しい。
なぜだろう。手配書を見たからだろうか。彼が名を上げ始めているからだろうか。

「好きだ。だから他の男の事考えんな」

この言葉に答えずに、彼が寝た頃に私は消える。
さて、次はどこに行こうか。本当にこの悪魔の実を食べてよかった。私のためにある能力じゃないかと思うほどだ。

「さようなら。」

クザンの唇に口付けて、海軍本部から消えた。私だって寂しいんだよ。ぬくもりが離れていって。満たされたいのに。



(おれじゃない名前を呼ぶ君が)
(本当に辛そうなんだよね)


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