「はぁっ…長太郎っ…!」 「名前っ、名前っ…!」 情事が終わった後、服を整えてガムを口に入れる。あ、今日もよく動いたわ。 「またしようね、名前…」 「しないっ!」 「え…!?」 一回ヤったら飽きる。 それが私の考え方であり、ポリシーでもある。セックス=愛では決してない。そんな事言う奴は、ただの馬鹿だ。 「名前の噂はやっぱり本当だったのか…」 「何よ、噂って」 「言い方悪いけど、ヤリマンはもちろん、人の男にも手を出してはすぐ捨てるとか…」 まああながち間違ってはないんだけどね。むしろ事実。あたしはヤリマンで、暇さえあればセックスしている。理由は、特にない。敢えて言うなら気持ち良いから、かな。ただそれだけ。 「跡部さんや忍足さんとは何回もしてるって聞いてたんだけどな」 「あの二人は別格。長太郎も乱交出来るなら一緒に参加していいわよ」 「え、本当に!?」 目をキラキラさせながらあたしの方を向いた。あーあ、爽やかに見えて長太郎もオトコノコ、だったのね。 「うん、今夜7時に跡部邸で待ってるから」 「嬉しいな、名前とまた出来るなんて」 「その代わり二人きりでは絶対しないし、あたし後ろの穴は使えないから口とアソコの二つしか入れられないからね」 「大丈夫!セックス出来るなら何でもいいよ」 「(変態め…)」 夜。跡部邸。 「ひゃぁうっ…、侑士、もっとぉ…」 「名前はホンマにワガママな子やなー、こんなしてやっとんのにまだ欲しいんか?」 侑士のべとべとになった指を舐めさせられた。これさえも快感。感じてしまう。 「おい、こっちも忘れんなよ」 「んっ…ふ…」 跡部のぺニスを口にくわえさせられた。口の中でどんどん大きくなっていくのが嬉しくて、夢中でしゃぶった。 「えっろい顔やなー…、名前、俺ももう我慢出来んわ」 「んうぅぅっ!」 侑士のぺニスが中に入ってきた。いきなりGスポットを突かれて、軽くイきそうになる。 「んっ!んっ、ふぁあっ!」 「ココ、名前の気持ちええトコやろ?いっぱい突いたるわ」 「ふぅっ!ふぁっ、あんっ!」 「こっちにも集中しろ」 跡部に頭を抑えられ動かされる。下では侑士があたしを突き上げる。やばい、幸せ。上も下も大好きなぺニスで犯されてる。 「名前…っ、もっとこっち向いて…?」 一方長太郎は。 あたし達の様子をビデオカメラに収めて自分で扱いてるだけ。 ちょっと可哀相だったかな、なんて思いながら長太郎の自慰姿に萌えてしまう。 「あ、名前っ…!イくっ!」 「くっ…俺もだっ…」 「あ、ふぁ、あっん!ああああっ!」 どろり、と上からも口からも精液が垂れ流しになった。ピルを服用してるから中に出されても全然大丈夫。それに、精液の味は好きだからいつでも飲めるし。 満足そうな二人を尻目に、長太郎は端っこでカメラを持ちながらうずくまっている。 あーあ、一人でして勝手にイっちゃったんだね。かわいそうに。 「あたしが元気にしてあげる」 長太郎の股間に顔を近づけて、射精したばかりのぺニスを舐める。 さっきイったばかりなのに、口の中ですぐに元気を取り戻した。 「名前…、最高だよっ…」 長太郎の気持ち良さそうな吐息にあたしも興奮した。もう我慢出来ないと言わんばかりに、長太郎はあたしの中にぺニスを挿入した。 「あっああっ、ふぁ、ああんっ!」 長太郎がいきなり激しく腰を打ちつけてきて、大きな喘ぎ声が出てしまう。羞恥心などお構いなしに今の快楽に浸る。 「ああっ…ヤバい…気持ち良すぎるよ」 「長太郎、のっ、おチンチンおっきすぎるよぉっ…!」 「ああ、駄目だ。そんな事言われたらっ…!」 長太郎の律動が更に激しくなっていき、意識が遠退いていく。 「は、あっ…名前、名前っ!出すよ…!」 「長太郎の、せーし、いっぱいちょうだいっ!ああっ、あああんっ!」 二人で同時にイった。 どくどく、と精子が中に出されている感覚が堪らない。しかも長太郎、溜まってたのかな。量が凄いんだけど。 「名前…、気持ち良かったよ…」 「ん、あたしも…」 「乱交じゃなかったけど、いいの?」 そういえば。侑士と跡部がいつの間にか部屋から出て行ったみたいだった。 「あれ、あの二人は?」 するとドアがガチャリと開いた。 「お前ら、年上をもう少し敬え」 「まぁしゃあないやん。鳳がどうしても姫さんと二人でしたい言うから、二人きりにさせてやったんやし」 「フンッ、気にくわねぇけどな」 ああ、なるほど。長太郎が前もって仕組んでたのね。 振り回してやりたかったのに、逆にあたしが手の中で躍らされちゃったってわけね。 「名前」 「なあに?」 「またしてくれる?」 「…(コクリ。)」 ああ、あたしはこの笑顔に弱かったんだ 2010.10.22 ←→ |