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父親が帰ってこない日々は続く。家の食べ物は底をついた。僕も弟もお腹を空かせていた。水で飢えをしのぎ、学校の給食で腹を満たす毎日は苦痛だった。
「お前飯食うために学校来てんだろ」
「気持ち悪いんだよ」
「なんか臭いし」
クラスメイトからぶつけられる言葉は事実だった。ある日突然水が出なくなる。電気もガスも何日か前から使えなくなっていたから、薄々は予感していたのだけれど。
暗くなってから公園の水道で体を洗うのも、真っ暗い部屋で眠るのも弟は嫌がった。僕だって嫌だった。本当は泣きたかったけれど、涙も出ない。
明るかった弟は言葉数が減って行く。大好きだった学校も、行きたくないと言った。
それでもご飯が食べれるのは学校だけだから、僕は無理やり弟を学校に行かせた。
夏休み直前になると給食もなくなる。僕も弟も、学校に行かなかった。
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