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 一体誰がこの動画を?動画に映る男は誰なのか?そんな議論がされ始める頃、新しい動画が投稿された。
 前回と同じ部屋、同じ椅子の上、同じ男性。目隠しと猿轡をして、椅子の上にM字開脚で拘束されている。
 相変わらず下半身は丸出しだったが、陰茎は白い物で包み込まれ、先端だけがちょこんと顔を出している。
 その先端からも、黒い棒が突き出しており、微かに振動している様子が見て取れる。どうやら尿道バイブのようだった。
『あーっ、ぐうう……おぐうううっぐうう……っあーーー』
 男性は顔を真っ赤にして叫んだ。苦痛だった。陰茎を固める白い石膏により勃起することは抑制されている。それなのに、尿道バイブによって責め続けられていた。石膏により圧迫されることで、より強い快楽を感じているのに、そのせいで苦痛を感じる。
『あーーーっ……く、はあはあはあ、あああっああーっっ……ぎっあ、あ、あ、』
 動画視聴者はその痛みを想像したが、それよりも興奮の方が強かった。椅子の上で悶える姿がなんとも淫らに見えたからだ。
 目隠しの下から涙をこぼし、猿轡によって閉じることのできない口からよだれをだらだらと垂らしている。苦痛の叫びと混ざって、時折あげる甘い嬌声。身体を緊張させて苦痛に耐える様。
 それらによって加虐心が煽られる。もっと痛めつけたら、どんな声を上げてなくのか。彼の自我が崩壊するまで痛めつけたい、そんな考えに小さな炎がつく。
『うううっぐっあああーっああ、あっ、っっ』
 びしゅっ、びしゅっ。尿道バイブの隙間から液体が噴き出る。尿を漏らし始めたようだ。尿道バイブで塞がれて少ししか出ていないが、尿によって少しずつ押し出していた。
『あああああっ………んああ……』
 男性は最後には渾身の力を込めて小便をした。ころん、と床に尿道バイブが落ちる。それを追って尿が止めどなく溢れた。男性は気持ち良さそうな声を上げて、椅子にくったりとのびていた。
 その姿に動画視聴者は思わず画面の前で拍手をしていた。びしゅびしゅと途切れながら放尿しているのは、バイブの余韻で無意識の内に身体に力が入ったり抜けたりしているからだろう。
 彼の放尿が終わると、動画も途絶える。
 画面の男性は誰なのか、誰が何の目的で動画を投稿しているのか。そんな疑問は、ますます強まるばかりだった。

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