初恋のマーチ




『じゃあ誰から話してもらおうかなー』

ニヤニヤしながら負けた6人を見渡すミツバ


「ミツバさん!ちょっと待って!」


『ん?いの?どうしたの?』


「私に考えがあるの!ナルト、サクラ、ヒナタは皆も知っての通りの人たちが初恋でしょ?」


ナルトはサクラ
サクラはサスケ
ヒナタはナルト
だろう



『まぁ、そうよね』


「サイは初恋なさそうだし、、」


うん、確かに、、


「いのって意外と失礼だね、当たってるのが悔しいけど」


「私的にはシカマルとイタチさんのが初恋が気になるわけよ!」


『確かに、聞いた事ないかも、、、』


「ね?!こんな機会じゃないと聞けないですよ!シカマル、イタチさん、いいですよね?!」


ノーとは言わせない圧力をかけるいのに
渋々首を縦に振るしかない男二人



「やったあーー!!じゃあまずはシカマルからね!」


「女ってのはこれだから面倒くせー」



「ぐちぐち言わない!!」




「はぁ、初恋と言っていいかわからねぇが今付き合ってる奴ならいるよ」



「「「『ええええぇぇぇ!!!』」」」




「何それ!初恋告白よりビックニュースじゃない!!」

息を荒立てて身を乗り出すサクラ



「まぁ、大体見当はつくけどね!」

第十班で昔からよく知る仲だからか心当たりがあるような言い方のいの




「砂隠れのテマリだよ」



『え!あの風影様のお姉さんの?!』


「あぁ」


「というか知らなかったのか、アンタたち」


『何よ!サスケは知ってたって言うの?!』


「ここにいる男はみんな知ってた」



「オレも男だが知らなかったぞ」



『うるさいパパは静かにして!』

イタチとシカマルとは同期じゃないんだし知らないで当然でしょ!

ミツバに喝を入れられしょぼくれるイタチ



「もういいだろ、これで勘弁してくれ」


『特ネタありがとうございます!!』


「次はイタチさん!お願いします!」


イタチの初恋、そういえば聞いた事がない
どんな人が初恋だったんだろう



初恋のマーチ



「オレの初恋は、、、」


沈黙が流れる


「寒い季節だったな、優しい人だった」

「その人の気配は感じるが、なかなか会うことはできなかった」


「なんで会えなかったんだってばよ?」



「単に、タイミングが合わなかったんだろう」
「だがその人が残してくれたある物がきっかけを作ってくれた。一目見ただけで吸い込まれそうだった、一目惚れってやつだな」


「兄さんが一目惚れなんかするのか」


「ふっ、オレも一応人間だからな」
「だがその人とは一度会ったっきり会えない日が続いた、どうしたら会えるだろうかと考えた結果。初めて会った場所で待ってみることにした、その日に現れる保証なんてなかったのにな」


「その人は、現れたんですか?」

興味津々で聞くサクラ



「あぁ、現れたよ」
「オレも目を疑った。そしてこの時初めてお互いの名前を知った、だがこの時次に会う約束なんてしなかったからな、またいつ会えるかなんて見当もつかなかった」


「なんでご飯に誘わなかったの?勿体無い」

ポテチを片手に問いかけるチョウジ


「そうだな、自分でも後悔したよ。それからオレも任務が立て続けにあってな、その場に足を運ぶことすらなくなっていた。久しぶりにその場所に行くと向こうから駆け寄ってきて声をかけてくれた、とても嬉しかったのを覚えてる」


イタチの顔がすごく優しくなる
こんな風に思ってもらえてその人は幸せだな


「その日の帰り、オレは前回の後悔を踏まえて次に会う約束をした。上手く伝わっているかどうかわからなかったけどな」


「その人は約束の日に来ましたか?」

目をキラキラさせ乙女モードでイタチを見つめるいの


「来てくれた。それからその人とはいろんな話をするようになった、甘味処にも行った、お互い知っているのは名前と歳だけだったがな」



「それってもしかして・・・」

甘味処に行って、知っているのは名前と歳だけ?
どこかで聞いたことがある話しだ

サクラは疑問に思い、思わず声にでる


「ん?どうした?」

「いえ!なんでもないです!それからどうなったんですか?その人とは?」


「縁あってな、同じ部署で働けることになった。距離も縮まったし、そろそろ想いも告げようかとも思った」
「だかな、その人にも想う人がいた。とまぁ、オレの初恋はこんな感じだ」



「切ないですね、、、」

「初恋なんてそんなものだろう」


『・・・・』
これが、イタチの初恋、、、



「ミツバ?どうした?」

『え!ううん!なんでもない!イタチの昔の話が聞けてよかった!』


「普段こんな話はしないからな、ところでハズキ、ハズキは好きな女の子がいるのか?」

急に話を振られて固まるハズキ


「ハズキはね、ママがすき!」

『ママもハズキがだーいすき!』

「ハズキ、パパは嫌いか?」

「パパもすき!でもパパはおんなのこじゃないよ!」



その場にいた皆んなをどっと笑わせるハズキだった




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