「‥‥‥‥‥」
『あの、なんれほっぺひっぱるんれふか‥‥』
「いや、夢かと思ってな」
『ふつうはじふんのひっぱるれひょ』
「そんな事したら痛いだろう」
そうだ、この人には普通は通用しない
普通じゃつまらないじゃない!
『‥‥そろそろはなひてもらえまふか』
そう言うとパッと手が離れた
安心したのもつかの間‥‥
『‥‥あの、どこ触ってるんですか』
離れたと思った手は尻に移動し
「いや、幽霊かと思ってな」
尻と幽霊は関係ないだろ!
と右ストレートを決めてやったが
キレイにかわされた、このやろう
「死んだのかと思った」
若干いやめちゃくちゃ
話は噛み合っていないが
いきなり発せられた言葉には元気がなく
『心配してくれてたんですか』
と聞くと黙り込み、頷いた
あまりの素直さに私も思わず素直になってしまい
ご心配おかけしましたすみませんでした
なんて言ってしまった
が、それは数秒後には後悔に変わった
「ならば触らせろ」
『え、何を』
「尻を」
右ストレート再び
まぁ、案の定避けられたのだが
『あの、久しぶりに会ったとゆうか死んだと思われてた部下に感動の言葉の一つもないんですか』
「あぁ、今日はシリアスに決めてみた。俺も現在進行形では初登場だしな、いつもカッコイイがさらにカッコよさを追求してみた。どうだ」
『えぇ、とても不愉快です』
「ふっ、まぁ今日ぐらいは許してやろう。それよりミツバお前に渡す物がある」
『何くれるんですか!?』
「俺の愛をやろう、俺の愛情を肥やしにその胸をスクスク成長させてやろう。俺の手によって」
『警察に連れていきますよ』
「ふっ‥//照れるな」
『頬を赤らめないでください!!今の会話の何処をどう捉えたらそうなるんですか!!』
「そうやって照れ隠しするところも変わってないな。心配するな、ミツバからの愛はしっかりと伝わってくる」
『いや隊長、昔も今も私が愛を送信した覚えはありません』
「まぁいい。今のは冗談だ取りあえずついてこい」
『遠慮しときま「ミツバにとってはないと困るものだと思うがな」‥‥。』
ないと困るもの‥?なんだ友達とノリで撮ったコスプレ写真か?コレはかなり恥ずかしい。それとも隊長がよだれ垂らして寝てるのを隠し撮りしたやつか?!アレはアレで見つかるとやばい‥
「何してる、いくぞ」
何にせよこの人に弱味を
握られることは嫌だったので
ここは大人しく着いて行くことにした