08 お姉さまですかっ!?
「着いたぞ」


‥‥何ここ、でっか
東京ドームかっ!!


「ただいま」


うん、おかえり
‥‥‥‥‥え
ただいま?
今コイツただいまって言ったか?
ただいまというのは我が家や自分の帰るべき場所に戻った時に言う言葉であり
「いつまでそこに立ってるつもりだ、お姫様だっこでもされたいのか」

『え?え‥?』

「早く上がれ」

『ええええぇぇぇえ?!隊長ん家ぃぃぃ?!』

「ああ」

隊長はぼんぼんだったのか
うちは と聞けば名家でエリートだが
ここまで家が大きい必要があるのか
まさか隊長の兄弟は10人家族で
隊長が一番上の長男で兄弟姉妹の
面倒を一人で見てるとか?!

隊長がだっこ紐をつけ背中にも赤ん坊を
抱えミルクを飲ませているのを想像すると
噴き出してしまいそうだ


「何をニヤニヤしてる、ふっ‥何か破廉恥な事でも考えていたな。だがすまないミツバ‥今日は生憎母さんも父さんも弟も家に居てな、まぁミツバが声を我慢してでも俺の事が欲しいのなら」



ズバシュ! ・・
妄想炸裂中の変態長の腹に
グーパンチをくらわせてやった
ふっ、珍しくヒットしたようで
苦しんでやがる
日頃の恨みだバーカなんて
思って優越感に浸っていると


「あら?イタチのお友達?」


声がした方向に顔を向けると
そこには女神が立っていた


お姉さまですかっ?!


『こ、こここここんちにはっ!お姉さま!』

「まぁ!ふふ、こんにちは。とっても嬉しいけど私はイタチの母親よ」


母親だとおおおお?!
若い!美しい!なんじゃこりゃ!

すみません!っと謝ると
良いのよ若く見られるなんて嬉しいわ なんて言ってもらえた
なんとお優しい‥‥

すると

「あら、イタチ?そんなとこに踞って何してるの?早くお友達を家に案内しなさい」


あわわわわっ!ヤバイっ
何故踞ってるのかって?
それは私がこの右手で‥!
どうにかしてごまかさなければ


『たたた隊長!大丈夫ですか?!ま、まだお腹痛いんですか?』

「‥‥‥‥‥」

「まぁ、イタチお腹が悪いの?それで家まで送り届けてくれたのね!本当にありがとうねー」

うおおおお!苦し紛れの嘘が
スッゴい良い方向に
進んでいってるぅぅぅ!


「イタチったら、昨日キャベツ食べれなかったから便秘にでもなったのかしらね」


ふふ、と笑う母に未だ黙り続ける息子

とゆうかキャベツ1日とらなかっただけで
便秘になるってどんな体してんのこの人


すると隊長がムクッと起き上がり

「‥‥ただいま母さん」

「おかえりなさい、もうお腹は大丈夫なの?」

「ああ、治ったみたいだ」

そう、よかったわ
なんて言いながら
ニコニコしてるイタチママ

「早くお友達を案内しなさい、えっと‥‥?」

『あ!風賀ミツバです!』

「いらっしゃいミツバちゃん」


ニコッと必殺スマイルっ!
ホントに母親か?!若くないか?!

だがこの美しさにイタチの美しさ
この親有ってこの子有りだ


「じゃあ、ゆっくりして行ってね」

『はい!ありがとうございます』

うちは邸にお邪魔して隊長にトコトコ着いて行く
迷路かこの家はっ!一人で放られたら必ず迷子になる


隊長の部屋らしき場所に連れて来られ入れと言われ素直に入ったが‥‥‥
のーーーーん!
何してるわたしぃぃぃぃ!
当たり前のように、まるで我が家の
トイレにでも入るように
自然に入っちゃったよ魔の部屋!!


振り返った時には既に遅く
バタン とドアが閉められた後だった


「ふっ、ミツバ‥さっきはよくも‥‥」


うおおお!こっえぇぇぇ!
顔笑ってるのに目笑ってない!

隊長が一歩近づくと私が一歩下がる

だがコレも長くは続かず

『うわっ!』

足がベットに当たり倒れこんでしまった


「ほぅ、やたら積極的だなやっと観念したか」

『ぎゃー違います違います!』

「ミツバに断る権利はない筈だが?母さんとの話を合わせてやったのは誰だろうな」

ギシっとベットに方膝をのせる

くーるーなぁぁぁ!!

必死になって叫ぶが
何故か大きい声を出しにくい‥
ここでお母様なんて来たらどーゆう顔して会えばいい


すると

ガチャ 「兄さん、ちょっといい‥か‥」


『‥‥‥‥‥』
「‥‥‥‥(ギロ)」

「ヒィ‥‥‥」


ドアにはイタチ‥?をもっとこう
可愛らしくしたような男の子が立っていた


しかし、男の子から見たコチラの状況はきっとこうだ

イタチに詰め寄られ今にも襲われそうな私
それを邪魔されたと写輪眼で睨み付けるイタチ

てか現在進行形で襲わそう
なんですけどね!別の意味でね!



へるぷみぃそこのおにぃさん!
なんて思ったが声が出ず

暫しの沈黙‥‥。

それを破ったのはイタチだった

「サスケ、どうした」

ベットから立ち上がりサスケと呼ばれた
少年?青年?の方を向く。写輪眼のまま


「あっいや!いい!取り込み中なら全然いいんだ!ホント邪魔して悪かった!」

「あぁ、せっかくいいとこだったんだ。邪魔するだけして帰るのかお前は、どうせ邪魔するんなら用を済ませていけ。結局邪魔したんだからな」


うっわ、なんだコイツ
優しいのか陰湿なのかわかんないよ

「あ、あぁ‥夕飯前に、修行手伝ってもらおうと思ったんだが‥」


するとイタチは暫く黙り込み

「あぁ、良いだろうコイツが相手をしてくれるそうだ」

「はっ?」

するとサスケと呼ばれた子は
私を見てビックリする

なぜサスケは私を見る?
代々コイツって誰だよ‥

『‥‥‥。えぇっ?!私?!』

「いいな?」

「『でも!』」

サスケくんと私でハモるが


「い い な ?」


「『‥‥はい』」
笑顔で問われて頷いてしまった


(同じ笑みでもお母様のと全然違う‥‥うぅ‥)
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