41 ツンデレよ素直に生きろ
「ただいま」
『ただいまー!』

「あら、おかえりなさい。今日はミツバちゃんも一緒なのね!入って入って」

「ただいまー!じゃないだろ」
『いーじゃん、いーじゃん!堅いこと言わずに!』

「ハァ、母さん今日こいつが泊めてくれって言うんだけど無理だよな!」
『ちょ!なんで聞きながら決めつけるのさ!!お母様!お願いです!どうかお救いください〜』

「ウチは全然構わないわよ、むしろ大歓迎!!」

そう言ってニコッと微笑むお母様、やはり女神だ

「部屋の準備してくるからとりあえずサスケの部屋に案内しなさい」

「え、オレの部屋…」

「なーに?見られちゃまずいものでもあるのかしら?フフッ」

『えー、見つけると気まずいから今すぐ片付けてきて』
「それが招かれるヤツの立場か、何もない!早く来い!」

『すいませんでしたー(棒)』


小言を言い合いながら部屋へ向かう二人を微笑ましく見つめる母であった



ツンデレよ素直に生きろ




『はい!またサスケの負けー!うちはのくせにトランプも勝てないのー?』

「うちはとトランプは関係ないだろ!くそっ!やってられるかっ!」

『まぁまぁ!そんな怒んない怒んない!たかがゲームでしょ〜』

といいながら実はものすごーく嬉しい私
だって全勝だもん。
トランプとはいえ全勝だもん。


『あ、そー言えば千鳥流しあれからどうなったの?』

「あぁ、ちょっと見てくれるか」

『よかろう、師匠が見てあげよう』

そう言い庭へ出ようと立ち上がると
その場で構え始めるサスケ

「千鳥なg…『ちょちょっと!?!』おいっ!うわっ」

ーバタンッ

慌てて腕を引っ張って止めに入ったからよかったものの!何考えてんだよ全くこのウスラトンカチめ!!


「つッ…」

ん?

待って

なに、この状態

上からサスケの声が降ってくる
後からジワジワ感じる背中の痛みとひんやりとしたフローリング


つまりこれは……

押し倒されてるうううう?!?!

退いてくれ!頼むから1秒でも早く退いてくれええ!

という私の心の叫びはどういう訳か届かず一向に身を起こそうとしないサスケ

「いってぇ…何すん、だ、よ…え?」


え?じゃないわぁぁぁ!今気付いたのか!アホなのか?!早くのけええぇ!

『あのーサスケくん、さっさと退いてくれますか。重いんですけど』


目をパチクリさせて微動だにしない


『そ、そんなに見られると穴が空くっていうか〜とりあえず退いてくれ!!』


「いやだ」


『はっ?!』

今コイツ何て言った?!?!
いやだ
じゃねーよアホか!潰れるわ!

「だから嫌だと言った」

『いや、意味わかんない。何が嫌なのイヤなのはこっちなんですけど、重い、早よ退け!』

何考えてんだよ!殺す気か!




「…………」




何も言わず見つめてくるサスケ


何、なに、ナニ?!?!
何さっ?!1秒が1時間に感じるわ!!
『頼むから退いて〜〜!!』





「………ミツバって…よく見ると綺麗だな」

『………は?』

ついに頭も壊れたか、、、

あ、いや!これはからかってるんだ!
そう!いつものあれだ!!
なーんだ!いつものノリで返そう!


『で、でしょー?よく言われるっ!流石サスケ、見る目ある事は認めてあげるから早く退けー!そろそろ内臓でるわ!!はははっ!』


「…………」






ええええええ
冗談作戦全く効かないい?!
微動だにしないいい
むしろ見つめてくるぅぅ!?

『あのー…サスケくん?そ、そろそろ本当に退いてほしいなーなんて…』

本気で恥ずかしくなる前にと必死でお願いした私の耳に三人目の声が現れた


「退けサスケ、死にたくなければな」


それは、満面の笑みで立っていたイタチだった
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