36 甘党はツライぜ
『だからー!こうよ!こう!』

ーバチチチチッ

「さっきからしてんだろ!こうだろ?!」

ーパチパチパチ

『ちがーう!そんなんじゃ誰も倒せんわ!健康的な電流マッサージか!!』

やる気あんのかコイツ!
今は体全体から千鳥を流して放電する術の練習中だ、名前は…千鳥流し なんてどうだ
かっこいいじゃん!

「うるさい!俺だって真剣にしてんだよ、少しは黙ってろ」

『キィィィィ!それが教えてもらう者の立場か!』

こんのヤロー自分の置かれてる状況わかってるのかね?!もう帰る!
っと思ったが私も大人だ、落ち着けこんなガキに熱くなるなんて危ない危ない。クールなミツバちゃんを取り戻さねば

「…誰がクールだよ(ボソッ)」

『なんか言った?』

「いや…なにも…」


甘党はツライぜ


『だから、体全体から流すの!こう解き放つ感じ!』

「そんなの漠然としててわかるか」

『あんた木の葉の天才、うちはでしょ!そんくらい体で感じなさい』

ったく、今時の子は聞けばなんでも教えてもらえると思ってるんたがら!私が若い頃なんてねっ!と言いかけたが止めた、年寄りか自分は。

『はぁ、とにかく体を中心として全方位に千鳥を放つ感じ!難しいこと考えないで気楽にやりなさ〜い、私木陰に居るからできたら教えてね〜』

「………おう」


なんだかんだ真面目に教えてくれてるコイツに、心を開いている自分がいた







ーバチチチチチッ

ん?
木陰でウトウトしかけていると遠くからなんか…音が…

ービリビリビリッ『あわわわわわわっ!!!』プシュ〜

え、なにコレ、丸焦げ

「おい、できたぞ」
とドヤ顔で歩み寄ってくるサスケ


『できたぞ…じゃないわぁぁぁ!加減ってもんがあんだろ!!』

「なに焦げてんだよ、それでも雷遁使いの忍かよ」

ニヤッと笑って言い放ったサスケ
くっそおおおお!こいつ少しできたくらいで調子に乗りやがって!

『あのねぇ、できた事は認める!でもこれじゃ実戦で使えないでしょ!攻撃範囲を定めないと仲間にも攻撃してしまう、範囲を集中した方が攻撃力も上がるしねー!後はチャクラを集中させるだけだし私なしでもできるでしょ』

「あぁ…」
と目をそらして頷くサスケ

『なぁに〜?まだいてほしいの?(ニヤニヤ)』

「はっ?!んなわけあるか!」

『団子+お饅頭おごってくれるならお姐さんまだいてあげてもいいけどな〜(ニヤニヤ)』

ま、そこまでしてサスケが私を引き止めるわけないんだけど
帰るか!と木から降りようとしたら

「わかった…」

え?
コイツ今なんて言った?


「だから!饅頭おごってやるって言ってんだよ!」

と何故かキレ気味に言い放って広場の中心へと戻るサスケ


『可愛いとこ、あるじゃん…』

思わず呟いてしまった
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