21 保育園ではありません
『あ、そーいえば綱手様。任務ってなんですか?』


「あぁ、子育て中に大変悪いんだが…」

『?』

「この子の面倒も見てくれないか?」

そう言って綱手様が指差す方を見ると
シズネさんが一人の男の子を抱えていた


『………うっそーん。』


保育園ではありません


『えっとー…何処からツッコミ入れたらいいですかね』

「まぁ一人も二人もたいして変わらんだろ!」


はっはっはっ!


と笑う綱手様…
他人事だと思ってるな

そろそろいい歳なんだから孫も欲しいだろーに、今なら変わってあげてもいいですよ!

と言ってやった!もちろん心のなかで!


『はい、引き受けます』

「素直に引き受けるようだな、心の声は聞かなかった事にしてやろう」

『ひぃーー!読心術!こわっ!』

「「(いや、声に出てた…)」」

「…まぁいい、名前はタカハ歳は四歳だ。ちなみにイロハの兄だ」

『へーお兄ちゃん、え?!お兄ちゃん?!』

「あぁ、頼んだぞ」

『……へい』


_____________


あたしの腕にはイロハ
隊長の腕にはタカハを抱いて火影の家を出た


『隊長ーどーするんですかー』

「しらん、俺に聞くな」

『無責任にもほどがあるぅー』

「だまれ」

『はぁ、もういいですよーだ!あたしは自分が任された任務を人に押し付けたりしませんからー』

「人聞きの悪い事をいうな、なぁタカハ?」


「…パパ?」

「『はっ?!』」

「パパって呼んでいいー?」

「………」

ビックリしてあたしを見る隊長

『知らないですよ…でも、いいんじゃないですか?ね、タカハくん?』

「やったー!そしたらおねぇちゃんはママね!」

『ママ?!は、恥ずかしい!それに隊長とセットでパパママなんて!この世の終わりだ!!!』

「ダメなの……?」

「おい、おまえはこの子の可愛らしい要望を聞いてやらんのか」

隊長の事はほっといて、そんなウルウルおめめで言われたんじゃかなわないじゃないか!

『たっくぅぅーん!いいよ!好きに呼んで!ママでもお母さんでもお母様でも!!!』

「やったぁ!ママ!ありがとう!」

『いいのよ…!』

「ふっ、単純なヤツめ」

『(キッ)だまれ!さぁタカハ、ママとお家に帰ろうか』

「うん!帰る!」

よし、行こう!とタカハの手を引っ張るがついて来ない

『タカハ?どうしたの?』

「パパは?一緒に帰らないの?」

『え"』

「タカハはパパと一緒に帰りたいのか?」

「うん!みんなで帰るの!」

「そうか、そうか!やっぱりみんな一緒がいいよな!なぁミツバ!可愛い息子の言う事くらい聞いてやらんとな!パパの名が廃る!さぁ、帰ろうか!我が家へ!」

そう言ってタカハを肩車しウチへと向かう隊長

『ちょ!隊長!待ってください!ウチそんなに住めないですよ!四人なんて絶対無理です!』

「じゃあウチに来るか」

なぁにサラッと案出しちゃってんのー?!

『いやぁ、あのーそれは…』

「なんだ、不満そうだな。広いお家がいいよなタカハ?」

『タカハに同意を求めないでください!純粋な心なのに!』

「では俺の判断でいいんだな、よし!うちはへ行こう!」

『どーしてそうなるんですか!だいたいいつも隊長は「パパ!ママ!喧嘩はやめて!」』

「「『?!』」」

『ごめんね、タカハ』
「すまない」
「仲良しが一番よ」





『ん?』
声が多い

「母さん、」

『え?!お母様?!』

「あらあらミツバちゃん昨日ぶりね!それにしてもイタチ、あなたいつお父さんになったの?こんなに可愛い子二人も」

「黙っててごめんなさい、母さん。ミツバが黙ってて欲しいって言うから」

『え、待って待って。なんかおかしい』

「あら、ミツバちゃんそうだったの?一人で色々大変だったでしょう?何かあったら力になるって言ったのに…あたしじゃ力不足だったかしら…?」

『ち、違いますお母様ぁぁぁぁ!これには深〜い訳が!!』


そんなに深い訳ではないが取り敢えずこれは任務である事をお母様に話したらなんとか納得してくれたようだった

「あら、そーだったの?イタチがパパなんて呼ばれてるからてっきり二人の子かと思ったわ」

『あは、あはははは』

「ところで母さん、ミツバとこの子達をウチに泊めてあげたいんだが」

「あら!いいわよ!賑やかになって楽しそうね!」

『えっ!お母様!そんな!悪いです』

「遠慮しなくていいのよー!小さい子二人と可愛いミツバちゃんだけで生活させる方が心配だわ!」

お母様ぁぁ!お宅の息子さんの方がよっぽど危険なんですぅぅぅぅ!

なんて言える訳もなく

『あ、では、お言葉に甘えて…』

「さぁ!こんなに大人数だと晩御飯に気合いが入るわ!さっ!帰りましょう!」

なんか、一番嬉しそうじゃないか…?
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