16 鼻の下、伸びすぎ注意
んく…ごく…ごく…く…


『かぁいーねぇー』

凄い勢いでミルクを
飲んでいく赤ちゃん

『お腹すいてたんだねぇー』


ふにぃと顔が緩んでいるのが
自分でもわかる


鼻の下、伸びすぎ注意


「ミツバ」

“ふにぃ〜”

「おい、ミツバ。顔が緩んでいるぞ気持ちわるい」

『(キッ)黙れっ!自覚してること言われるとイラッとするわ!!(ふにぃ)かぁいーねぇー』

赤ちゃんを見ると一瞬でかわる表情


「………」


赤ちゃんのことばかりしている
ミツバに痺れを切らしたのか


「ミツバ。俺にもやらせろ」

『えー嫌です。隊長私に面倒見ろって言ったじゃないですか』

「気が変わった」

『自己中』

「なんとでも言え、だから変われ」

『自己中、変態、陰湿、変人、宇宙人』

「黙れ、変われ」

『あ、そういえばこの子名前は?』

無視したな…
「名前か?えっと確かイロ……教えん…変わってくれたら考えてもいい」


『いや、もう無理がありますよ。イロって半分以上言ってますけど』


「変われ」


『あーハイハイ、泣かさないでくださいよ』


「フッこう見えても俺は兄だぞ。赤子の面倒などサスケで慣れている」


スッと私から抱き上げた瞬間


おんぎぁぁぁぁぁ!

「え」
『…。』

―スッ
直ぐに奪い返し

『はい、諦めてください』



「―ぐすん」


流石の隊長も
ショックが大きかったようだ


まぁ、そんなことはお構い無しに

『で、名前何ていうんですか?』


「…イロハ」


『イロハちゃんかー!可愛い名前!』


未だごくごくとミルクを
飲み続けるイロハちゃん
ホント可愛いなぁ〜

『イロハちゃん可愛いね〜、おいしーでしゅか〜』


「何故人は赤ちゃんに話しかけるとき、自らも赤ちゃん言葉になるのだろうか。今回はその謎について解説してい『きません』」


『てか、本気でそろそろ帰っていいですよ。イロハちゃん、そこのおじさんにばいばーい!』


「………悲しい」


イタチは消えるように呟いた
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