14 インターホンは楽器じゃありません
―ガラガラガラ

―チュンチュンチュン


『うーんっ!いい朝!』

窓を開けて朝一番の新鮮な空気を吸う

やっぱり自分の家はいいなぁー!


『里のみなさんおはよーございまーす!っと』

返事なんて帰ってくるはず「おはよう」ないが言ってみたかった!…ん?


『…………』

声がした方を見てみるが
自分でもビックリするような
早業で窓を閉めカーテンも閉めた
ついでに全部の窓とカーテンも


『……悪いものを見た。寝よう』

そして現実逃避するかのように
布団に入る。お休みなさい



すると、、、


ピーンポーン


『…………』


ピーンポーン


『…………』


ピーンポーン、ピーンポーン

ピーンポ、ピーンポ、ピーンポーン
『…………』


ピピピピピピピピピピーンポーン


『あぁぁぁぁ!うるさいわぁぁぁ!』



インターホンは楽器じゃありません


―ザザッ
『何ですか朝っぱらからっ!』
うん、インターホンで話す
意地でもドアは開けない。


「おはようミツバ。開けろ」
『あーウチ新聞取ってるんで、結構です』

「新聞会社じゃない、オレだ。」

『あらやだ。オレオレ詐欺ですか?残念ながらウチには息子いませんので』

「いい加減にしろミツバ、お前の愛するうちはイタチだ」

『……あの、ツッコミどころ満載すぎてツッコミきれません。てか何ですか?何で来たんですか?今すぐ帰れ』

「はぁ‥相変わらず朝は機嫌が悪いな…何で来ただと?用事があるから来たに決まっているだろ」

『あなたの前では朝だけじゃなくて常に最低な気分ですけどね!!』

「取りあえず開けろ、話が進まん」

都合の悪いことは無視かよっ!

『あーすみません隊長、私今から忙しいんですよー他当たってもらえますかーカカシ先輩とかカカシ先輩とかカカシ先輩とかー』


「早く開けろ」

話聞いてなかったのかコイツ
もう無視作戦に入ろう

『じゃ、隊長さよならー』

―ブチッ



ドア越しにちっ諦めるか…
って声が聞こえていた
今日は私の勝ちだ

さぁー!寝るぞ!
二度寝は神だ!


布団に入り目を閉じた時

―ガチャ
「おい、なぜ開けなかった」


『………。』


きゃあああ!変態!!!




『…………。』

平然と私の前に座るこの男


『どこから入って来たんですか』

「そんなこともわからなくなったのか。ドアに決まって『んなことわかるわぁぁぁい!!』…。」


『私が聞いたのは!どうやってドアから入って来たんですか!』


「鍵を開けて」


『・・・。』


はっ!

やられた…
ウチの鍵を持っていたのはヤツ
合鍵を作っていてもおかしくない

フッとヤツの方を見ると
合鍵片手でぶらんぶらんしながら
ニヤッてしている



うっぜぇぇぇぇぇ!!!


……あぁ。終りだ。
もう私の家はヤツの支配下だ

「おい」

いや、待てよ
良いこと考えたー!

「おいミツバ」

ドアノブ変えれば良いんじゃん!

「俺がここまで来た理由だがな」

やっぱ私頭良いわー!

「子育てをしろ」

天才っ!………え?子育て?

「この子の面倒を見ろ」

『は?この子ってどの……』


私の視界に入ったもの

隊長の腕の中で眠る
1才程の小さな女の子だった
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