10 リアル迷子っこ
ガチャガチャと食器を洗いながら

「ミツバちゃんありがとねー後片付け手伝わせちゃってー」

洗われた食器をふきふきしながら答える

『いいえ!いいんです!とても美味しいご飯までご馳走してもらって!久しぶりに家族ってのを実感しました!』

「ミツバちゃんのお家は皆で食べないの?」

『うち両親いないんです、二人とも戦争で…』

するとお母様の食器を洗う音がカチャリと止まり

「ミツバちゃん、困った時は何時でも言うのよ?」

『…はい、ありがとうございます』

たった1行程の言葉だったけど
すごく温かい言葉に、少し泣きそうになったのはここだけの話し


「さぁ!さっさと終わらせましょう!」

『はい!お母様!』

「…!きゃー!ミツバちゃん!お母様なんてっ!私娘が欲しかったの!うちの娘になりなさい!」

お母様!興奮しすぎて皿が!
皿が飛んで来ます!!


「……おい、何をしている」


するとリビングからフガクさんの声が


「あなた!紹介するわ!私の娘のミツバちゃんよ!」

「………はぁ」

「ミツバちゃん!今度一緒にお買い物行きましょうね!」

『はいっ!!』


私もお母さんができたみたいで
嬉しいですっ!!


とゆうのは、私の胸の中にしまっておこう
口元が緩むのを隠しながら隊長の部屋へと向かった




『たいちょー』


隊長の部屋へと向かったのだ

『たいちょー』


‥‥‥‥。

どこにいんだよシワシワ変態長



リアル迷子っこ



ええ、まぁ、そーゆうことですよ

世間一般で言う 迷子 ですよ

どんだけでかいんだよこの家
最初にこの家に放られたら必ず迷子になる
とか言ってたけどホントに迷子なっちゃたよ

ぐちぐち言いながら歩いていると
見覚えのある扉を見つけた


『なんだー私の勘も衰えてないじゃない!たいちょー捜しましたよー』

ガチャと扉を開けると

『‥‥‥サスケェェェェ?!』

この世の汚点を見るような目で私を見ていたえ、汚点って酷くね?


『‥‥何でサスケがいんの?』

「はぁ?」

『あ、アレかオレ兄さんの事好きすぎて部屋で待ち伏せしちゃった的な?』

「お前何言って‥」

『気にしなくて良いと思うぞ!色んな兄弟愛があるからねーこのブラコンめ』

「お前それ慰めてんのか貶してんのかわかんねーよ。それに‥‥」


ここ、俺の部屋だ


『‥‥‥は?』

「俺の部屋」

『‥えぇぇぇぇぇぇぇ?!』


「お前‥まさかとは思うが、迷子か」


『‥‥‥はい』

私は今までの事をサスケに話した


「バカじゃないのか、いやすまない間違えた。バカだ、このウスラトンカチ」


『え、なんか扱い酷くね?バカ何回言ったの?最後ウスラトンカチて‥‥』


「とゆうか‥お前、兄さんの女なのか」

『とゆうか、やっぱりブラコンか』

「はっ?ちげーよ!!」

『だから良いと思うよ!色んな兄弟愛が「さっき聞いた」』


くっそう、私が喋ってるのに遮ったな


『兄さんloveなサスケくんよ、安心したまえ!私と隊長の関係は上司と「ペットだ」』

『そう、上司とペットだよ‥‥‥え、なんかおかしくね?アレ?サスケくーん!どこ見てんの?戻ってこーい』

サスケはこの世の終りだ!
みたいな顔をして私の頭上あたりを見ている

つられるように上を見ると


「久しぶりだな、ミツバ」


『ぎゃあーーー!』

怖いくらいニコニコ笑った隊長を
見た直後に顔面に凄い激痛がっ!!
掴まれてるっ!顔面片手で掴まれてるぅ!


『ぎぃやぁぁぁぁ』

「俺といるより随分と楽しそうだったじゃないか」

『そりゃ隊長と居て楽しかった時なんかありませイタィィィィ!!』


「サスケ、邪魔して悪かったな」

そう言って首根っこを捕まれ
ズルズルとイタチの部屋に連れて行かれる
ミツバを見て本気で同情したサスケだった

(はーなーせー‥‥)
ズルズルズル
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