誕生日 | ナノ
×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -


epilogue


壁の中の空は今日も青い。
街中から離れた小高い丘、そこに二人はいた。


『リヴァイさーん』

「なんだ」

『今日のクッキーはいかがですか』

「悪くない。だがこの前のが美味かった」

『あーやっぱりですか』


小高い丘の中央に伸びる少し大きな木、その下で二人は寄り添っている。

ナマエが作ったクッキーを食べるリヴァイ。
それを嬉しそうに見つめるナマエ。





リヴァイはいつの日かナマエに言った。

“調査兵団にいる以上、ナマエの望む通りに会ったりすることもできない。迷惑ばかりかけると思う。それでも本当に俺でいいのか”


それに対し、ナマエは

“もちろん構いません。リヴァイさんが私を好きでいてくれるなら、それだけで充分です”

あの笑顔でナマエは即答し、リヴァイはそんなナマエを抱きしめた。






久しぶりの二人きりでのおでかけ。
特に何をするわけでもなく、二人はただ寄り添ってお互いの体温を感じあう。



壁の隅で二人はそうやって幸せを感じている。



prev / mokuji / next