後悔しても遅い
『モブリット…もう私だめかもしれない…』
「今日からリヴァイ兵長のところで補佐だったんでしょ。何かやらかしたの」
『違う…違うのモブリット…!あーもう本当に私だめだ…もう…モブリット…嫁にもらって…』
「いや、だから何があったのかって聞いてるんだから」
帰り際兵長に言われた事をモブリットに伝えると、日頃の接し方のせいじゃんと冷静に突っ込まれた。モブリットさん、冷たい。
この部屋の持ち主のハンジさんはなぜにかいなくてモブリットに愚痴っていると、モブリットはハンジさんの乱雑した棚から一本のお酒をとりだした。
「とりあえず、のんで忘れよう」
『…うん。』
環境に優しい私はコップ一杯も飲めばかなり酔ってしまう。
見事に酔っぱらって、その時にハンジさんが戻ってきて私を見るなり笑っていた。
「モブリット、責任もってナマエ部屋までおいてきなよ」
「わかりました。ナマエ部屋帰るよ」
『はーいおにーちゃん、んふふ』
「あーこれ相当酔ってるねナマエ。モブリットのことお兄ちゃん呼びするときはだめな時酔いかたしてる証拠だもん」
モブリットに引っ張られて、兵舎への道のりを歩く。視界が揺れて、意識はふわふわしていてたのしい。
『おにーちゃんおにーちゃんおにーちゃん』
「はいはい」
『だっこ』
「大人なんだから自分で歩きなさい」
『やーだー』
「…おいていくよ?」
『おにーちゃんのばか』
モブリットの背中にだきついて、つぶやく。
『なんで、わたし、へいちょうのまえで…素直に、なれないんだろ……』
「このくらいできるといいのにね」
『むり』
モブリットが、くるっと向きをかえて正面からモブリットに抱きつく形になって、モブリットは優しくて頭を撫でてくる。
『モブリット…ありがとう』
「はいはい。大切な幼馴染みだからね」
『モブリット…だいすき。』
「はいはい。だから離れて部屋行くよ」
『…わかった』
モブリットがいるから私は調査兵団でやっていけるのかもしれない。
頭がズキズキする。
ズキズキしても書類には向き合わなくていけないし、昨日の兵長からの一言をどう弁解したらいいか解らない。
「なんつぅツラしてんだ」
『…飲みすぎたんです』
「だろうな。だからって人目も憚らず抱き合ってんのはどうかとおもうけどな。」
『……え』
「せめててめぇの部屋でいちゃつけよ」
『…モブリットとは、そう言うのじゃないです』
「ハッ、どうだか。まあ、いい、次はこっちを頼む」
モブリット、あなたのせいでさらに兵長からのイメージが悪くなった気がするよ…!