普段からでかいんだろうな、とは思っていた胸を押し付けられて兵長じゃなきゃダメだと涙するナマエを振り払えなかったのはなぜなのかと、情事後の余韻の中リヴァイは考えていた。
行きずりの女ならまだしも、部下と関係を持ってしまった事に後悔をしている。
だが、直に触れた胸は想像以上に柔らかくて、頂を優しく触れたり押し潰すかのように少し刺激するだけでナマエはひんひんと可愛らしい声をあげ『へいちょう』と続かない声で何度も何度もリヴァイを呼んだ。
アルコールがそうさせてしまったのかと、隣で眠るナマエを見ながら小さくタメ息をついた。
ミケやハンジたちが飲むからリヴァイも誘われ、あまり飲む気分ではなかったが、ここのところあまりいい気分ではなかったから気分転換にと一緒に飲んたのだ。
そこにナマエもいて、ナマエはミケの班員でリヴァイもよく知っていた。
ナマエは明らかに煽るかのようにアルコールを口にしていた。まるで、なにかを忘れたいかのように。リヴァイは視界の端でそれをとらえていたがミケ辺りが何か言うだろうと気にしなかった。
さあ、お開きだとなった時ナマエはアルコールのせいで眠ってしまっていた。少し足もとの覚束無いミケがリヴァイにナマエを送ってくれと頼んだのだ。返事をきく前にミケは去ってしまいリヴァイは思わず舌打ちした。
「おい、ナマエ起きろ」
『……ん、』
「早く起きろと言っているだろうが」
意識がぼやぼやとしているナマエの手を無理矢理引き、ナマエの部屋まで送って行こうとする。
ナマエはそのかえり道の途中で、しゃがみこんでしまった。リヴァイは怒るかと悩んだが、ヒックヒックっとすすり泣く声が聞こえたから思わずやめた。
顔を涙で濡らしたナマエがリヴァイを見上げた。
『へい、ちょう…くっ……』
「気分でも悪いのか」
『へい、ちょう……へいちょ……今晩は一人でいたくないっ…んッ…』
「…はあ。お前は酔っているからそうおもうだけだろ。帰るぞほら」
『へいちょう…じゃなきゃ…やだ……っ』
ナマエは何度も何度もリヴァイじゃなきゃ嫌だと駄々をこね、リヴァイに抱きついた。
リヴァイはそのまま自分の私室に連れていき、ナマエと身体を重ねた。本当は落ち着かせてから部屋に帰すつもりが、先程触れたナマエの胸の柔らかさをもう一度触りたいと思ってしまったからだ。
ナマエは起きてからこのことを覚えているのだろうかとリヴァイは考えた。
流されるなんてガラじゃねぇな。と、目を瞑った。
柔らかなそれに翻弄