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『あーあぁ…』
「…何」
『夏休み終わっちゃったなあー…って』
「そう」
『あーあぁ…学校面倒だなあ』
「ワオ。良い度胸してるじゃないか」
『…え?』
「風紀委員長たる僕の目の前で…」
『あ、えっと』
「学校が、面倒くさい?」
『メッソウモアリマセン…』
「っていうかさ、君」
『はい?』
「普段から授業出てないくせに、」
『…うっ』
「学校が、面倒くさい?」
『メ、メッソウモアリマセン…!』
「応接室に勝手に侵入しといて、」
『…ううっ』
「学校が、面倒くさい?」
『もう、わ、悪かったから…!』
「ふぅん」
『トンファー構えないでよ!』
「今日という今日は許さないよ。フフ…」
『目から殺気を放ってる…!』
「…さぁ、グチャグチャになりなよ」
『ちょ、愛しの彼女を手にかけんの!?』
「彼女だからこそ、躾をしなきゃね」
『その思考回路おかしい!』
「…ペロリ」
『舌なめずりすんなー!』
「うるさいな。大人しく咬み殺されなよ」
『嫌に決まってるでしょ!』
「君の意見は聞いてないんだけど」
『いつになく理不尽な…!』
「フン」
『雲雀君だって授業出てないくせに!』
「僕は良いんだよ」
『なんで!?』
「なんでも」
『ガキかコノヤロウ!』
「…うん今すぐ咬み殺してあげる」
『うえええっ!!?』
「もっとマシな声あげられないの」
『おだまり!』
「嫌だ」
『ほわぁあああムカつくぅぅ!!!』
「君がね」
『なんで今日の雲雀君そんなに酷いの!?』
「うるさいな咬み殺すよ」
『なんでそんなに咬み殺したいの!?』
「元から?」
『聞くなよ!』
「っていうのは嘘で、」
『なんで!?』
「でも半分は本当」
『…えっ』
「よく言うだろ?スポーツの秋って」
『いや言うけど』
「だから普段咬み殺さない奴も、」
『………』
「スポーツの一環として咬み殺そうと」
『何故そうなった』
「良い考えだろう?」
『どこも良くないんだけども!』
「なんで」
『いやなんでって』
「…ム」
『(あ、ちょっと可愛い)』
「…仕方ないな。じゃあ止めてあげるよ」
『そう!それがいい!平和が一番』
「代わりに僕の弁当作ってきてね」
『…えっ』
「食欲の秋だからね」
『何故そうなった』
「…何。スポーツの秋が良いの?」
『ハンバーグ弁当作ってくるね!』
「卵焼きは甘めでね」
『(くそう最初から狙いは弁当か…!)』
「何か言ったかい?」
『メッソウモアリマセン』


翌日、彼女が「スペシャルデラックスひばりハンバーグ弁当(甘卵焼き付き)」を作って来たのは言うまでもない。

そんな、9月の出来事だった。






○○な秋の話
2011.9

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