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「ちょっと、雲雀君!」
「何?」
「何?…じゃないよぉ!なんで学校休みの日に呼び出すのさ!今GWだよ!?」
「君と会うのに、理由なんて必要?」
「…むっ」
「それとも、君は僕なんかと会うよりも家でゴロゴロしてた方が良いわけ?」
「っご、ゴロゴロなんてしてないよ!」
「ふぅん…本当かな」
「本当だよ!」
「そう…どうせ家で勉強もせずにテレビ見ながら大好きな菓子でも食べてるのかと思ったけど、違うんだ?」
「……………ち、違うヨ…!」
「図星だね」
「違うってば!」
「僕に嘘つくの?」
「う、う…嘘なんかじゃ…」
「嘘ついたらキスするよ」
「はぐっ!…分かった、認めれば良いんでしょ…?」
「フン…」
「うわ!ムカつく!その勝ち誇ったような笑みムカつく!」
「君が嘘つこうとするからいけないんだろ?」
「うーっ…良いじゃんか、家でゴロゴロしたって…」
「別に良いさ。でも、今日は駄目だよ」
「?…どうして?」
「今日が特別な日だから」
「特別な日?」
「そう。特別な日」
「………分かんない」
「あっそ」
「うわ!またムカつく!」
「僕も君にムカついてるよ」
「…?」
「まだ分からないの?」
「全然分かんない」
「………」
「ええっ!なに?気になるよお!」
「せいぜい、その無能な頭で死ぬほど悩めばいいさ」
「ひどっ!教えてよ!雲雀君!」
「…やだね」
「え、雲雀君怒ってんの?」
「怒ってない」
「いや、怒ってるでしょ!」
「怒ってないよ」
「いいや、怒ってるね!」
「怒ってないって言ってるでしょ」
「…そういえば去年の雲雀君の誕生日の時もこんな会話してたなぁ………あ、」
「………」
「うわぁあああ!ごめん雲雀君!別に忘れてたわけじゃないの!これはその、私が馬鹿なだけで…」
「本当に馬鹿。2年連続で忘れるなんて最低だよ」
「本当にごめんなさぁあぁぁぁい!!!!!!」
「うん、とりあえず咬み殺しとく」
「お、お誕生日おめでとうございま――−――――す!!!!!!!!」


とある応接室に、悲鳴にも似た声が木霊する。
この後、一人の少女が風紀委員長によって咬み殺されたのは言うまでもない。

そんな、5月の出来事だった。






誕生日の話
2011.5

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