短い短いごちゃ混ぜ | ナノ

SS



04/06(Sun):秘め事(進撃 イアン)

進撃 イアンの微裏。自慰行為です。

性的表現、下品な表現、直接的な言葉があるので微裏とさせていただきました。
興味がある大人の方は追記からどうぞ。
上記のように書きましたがゆるーい微裏なので大したことないです・・・(^_^;)

>>> more


01/29(Wed):生きて深く眠りたい(進撃 ミケ)※現パロ

「異国の地だな」

テレビは嫌だからと持ち込んだCDプレイヤーからは耳に触るくらいの小さな音が途切れて流れている。

スタ、スタとゆっくりした足音が窓際のCDプレイヤーのところで止まる。

「何語だ?ロシ…ア?」

「2千100円…たか…」

「はぁ…」

スンスン…

「匂うな…」

ごと…

「…ん…直…射日光すぎるか?しかし日が当たる方がいい…のか?」

スンスンスン…

「というか…ベッドに近すぎ…か」

スタ、スタ。

「配置換えだ。」

「…げ。デカいほこり…ゴミ箱…」

スタスタ…

ちょっと、寝たふりをしたら、病室をうろうろするミケが思いの外、可愛いのでもっと独り言を聞いていたかった。
でも可愛すぎて笑いがもう我慢できそうにない。

「これはウズベキスタンの古典音楽よ」
「のわっ!…起きてたのか。」

「あははは。あなた、1人だとよく喋るってどうゆうことよ。」

ピンクのでかい花を花瓶いっぱいにして戻ってきたミケ。
白い病室にもミケにも流れる音楽にも寝込む私にさえ、なにもかもにも、抱えた花々は不釣り合いで笑えた。

「本当、異国の地みたいだね」
嗅ぎ慣れない甘い匂いが忘れかけた薬の無機質な匂いを引きずり出す。

「遠くに行きたい。」

「ちゃんと元気で帰ってくるなら、どれだけ遠くに行ってもいい。」

「…ごめんなさい。ありがとう。」

「遠くを思うより遠くにいて忙しくしてるおまえの方がいい。」

「何それ。」

「お前らしいと言うことだな。」

壁みたいな大きな窓から射し込む白い光がミケの髪を通って輪郭を柔らかくぼやかしたのに、彼にしっかりと抱えられた花とか葉の色が濃くて眩しかった。




11/27(Wed):悲しみがこぼれる(進撃 マルコ)※後味悪いのでほのぼのが好きな方は閲覧注意。

殺伐としているような気がして、さらに箇条書きみたいなので大丈夫な方だけ…

追記よりご覧ください

>>> more


11/23(Sat):ドレスコード(進撃 リコ)

当日はカジュアルな服装でお越しください。上等の紙に会食の場所が書かれていて、さりげなく添えられた一文に悩まされた。
微妙だ…。正装ならドレスコードも世間一般統一されているが、スマートカジュアルとか、店の雰囲気に合わせるとか、考えると意外と難しい。面倒…。もしペトラだったら楽しんで会食までの一週間を過ごせるだろうに、私ときたらドレスコードのことだけでちょっと憂鬱だ。


「リコ何着てく?」
「制服」
「えっ!!うそ?」
「冗談だよ。」
「やー、リコなら本当に着て行きそう…」
「はっは。本当に、それで済むならどんなに楽だろうな…」
「まあまあ。たまには女子らしくおしゃれを楽しもうよ。」
「そうだな。こんな機会でもないとおしゃれなんてしないからな。」

クローゼットの一番奥に仕舞い込んだままの正装用の収納ボックスを見て「最後に着たのはマリアンヌの結婚式だったね」とリコが笑ったら蓋に乗った埃がふわりと舞って咳き込む。2人して「こわっ!」なんて大笑いして服とかアクセサリーを選びはじめた。

お互いにコーディネートした服を着て、あーでもないこーでもないと着せ替えごっこをしていると、やはり楽しくなってくる。

「リコって同じ感じの服ばっかり!しかも少ないし。」
「う…そうか?自分に似合うものを選んだ結果だな。」
「青とか…黒とか…リコはもっと薄い色着たら?ピンクとか着ないの?」
「ピンクなんて絶対無理だから!合わない!」
「え〜勿体ないなぁ…可能性を自分で潰してるよ〜…!リコにいろいろ着せたい!」
「まあ、そのうち…な。…そう言うお前もサイズが合ってないぞ?シルエットがおかしい。」
「そっか。身長伸びたし胸も前より大きくなったし…これ…気に入ってたのになぁもう一枚で着れない。」

時計台からお昼を告げる鐘が部屋に響く。お店みたいに広げた服を見渡して「こんなに服があるのに決まらない」とリコが疲れ顔で言う。

「じゃあお昼がてら街に買いに行こうよ。」
「そうだな。腹が空いたし。服もこんなにあるからオシャレして街に出かけるか。」
そうと決まれば!2人して笑ってぱっと着替えて街に行く。
晴れいるが寒くてほっぺがピリリと痛かった。
体を締め付けるような制服ではなくゆるりとした服を纏って歩く私たちはふつうの女の子で鳴らす足音だって軽くて胸が踊った。

市場の親しみのある笑顔でりんごをすすめてくるおばさんとか、寒いのに薄着で飛び回る子供の笑い顔とか転んで泣いちゃう子とか、制服じゃないだけでとても身近に感じられる。
「いいね。みんな良い顔だ」
「そうね。また明日からお仕事かんばろうね私たち。」

笑うリコのほっぺがりんごみたいに赤い「やっぱりリコは赤とかピンク似合うよ。私リコの服選んであげるよ」と言えば「お前の熱意に負けたよ。とびきりの美女になるようにお願いね。」と困ったように肩を揺らして笑った。






11/21(Thu):もしもの話(進撃 ミケ)

長い休み(と言っても丸々3日間だけど)をとれた。しかもミケさんと同じ日程で。私たちをよく知ってくれている上司や同僚などがそれとなく都合を付けてくれた。
リコが「これを機会に子供を作ったらいい」などと言うから隣のイアンがぐっと喉を鳴らして一瞬固まってしまった。ミタビが笑って「そうしろそうしろ!俺、子供は女の子が良いな」と頑張れ!なんて力強く応援されて大きな手をさらに広げて頭をぐしゃぐしゃに撫でられた。


お昼のやりとりを思い出して、笑いそうになったから、小さく咳払いしてごまかすとミケさんも同じく咳払いした。少し奥に隠れるようにある小さなテーブル席はお店のざわつく雰囲気が遠くに聞こえてミケさんも私もいつも同じテーブルに着いてしまう。たまに会える大事な時間をこのテーブルで過ごすのが好きだ。
少しの沈黙の後、ミケさんがまた咳払いして、今度はゆっくり話しはじめた。

「休みなんだが…少し遠出をしないか?泊まりで。」
「え!ミケさんいいの?」
仕事柄、彼は自分の行動範囲を決めて忠実に守るので、兵団から1時間以上かかる場所には行かない。だからミケさんの提案に嬉しさより驚きの方が勝ってしまった。
「ああ、仕事を忘れて…2人だけでゆっくりしたい。と、思ってな。」

「嬉しい!ミケさん。嬉しい!ありがとう」
「ふっ…。行きたいところはあるか?」
「沢山あるよ!でも休みの時期なら…北地区の天文時計見に行きたいかな?」
「なんだそれは?」
「絵本に出てくるみたいな町並みを抜けた広場にある大きな時計台でね。とても大きなからくり時計でさらに太陽とか月とか星の位置が分かるすんご…」
「そうか…。分かった。」
ミケはあまりの勢いでつらつら一方的に説明され思わず遮ってしまった。ハンジを彷彿させる。研究者タイプはみんなこうなのだろうか?

「朝から晩までベンチに座ってコーヒー飲んで話したり、たまに広場を散歩して…」
「ん?俺もか?」
「そうだよ。一緒に。きっと楽しいですよ!少し早いけどクリスマスの時期だから街も綺麗だと思います。」
「うむ……寒いから嫌だ。それなら俺は暖炉がある暖かい部屋でビールを飲んでいたい。」

「あそこ、ビールも美味しいもんね。チョコとか摘みつつゆっくり酔っぱらうのも良いかも。」
「朝は暖炉の火を入れてキルシュの温かいのとチーズとパンを食べる。」
「ふふっ。あっまー…。あれだね、遅く起き出して、少し飲んで…めちゃくちゃ笑えるくらい厚着して市場に行きましょう?」
「…ふっ…いいかもな…それ。何を買う?チーズにハムとバケット…ワインにビール…」
「黒パンも!あと粒マスタードとチョコ。」
「ならトマトに葉っぱもだな。サンドウィッチが食いたい。」
「ん〜…ふっふ。じゃあ、七面鳥も買って帰ろう!それで調理場借りて私はサンドウィッチ作るからミケさんは七面鳥に野菜とか詰めて焼いてください!」
「…そんな大層なもの作ったことなんてないぞ?」
「食べたことは?」
「いくらでも。」
「じゃあ大丈夫です!お酒のみながら二人で頑張りましょう?あははっ」
「ふ、む…、お前が優しく教えてくれるなら考えんでもない。」

「凄いね。パーティーだよ。2人で、知らない土地で。楽しそう。」
「ああ。贅沢だな。」

一気に話をして、我にかえった「想像だけでこんなに楽しいなんて。逆に怖い!」と自分の腕を抱くみたいにして大げさにリアクションしたら「きっと楽しいぞ。想像だけでこんなにハイになるんだから」と優しく笑って中指でぺちりとデコピンをされた。



prevTOPnext

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -