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どう説明したものか、ちょっと迷う。
まさかそんなこと聞かれるなんて全然思わなかったから言い訳がましくならないように慎重に言葉を選ぶ。

「そりゃ好みはDKだし、それで聡一郎君に興味持ったとこあるけどさ。でも今はそれだけじゃねーよ。きみのこともっと知りたいし、知るたびに好きになってる。高校生じゃなくなったからって別れるつもりなんてないんだけど。てか来年ってまだ全然先じゃん。むしろ少なくとも一年は俺とお付き合いしてくれるつもりだったの?」
「え?あー……はい」
「……まじで?」

これは思った以上に好かれてるんじゃないのか?えー超嬉しい。

「香月さんが……」
「ん?」
「香月さんが、独り占めしていいって言うから」

そう言う聡一郎君の顔は真っ赤だ。
なんだかようやく恋人っぽくなれた気がして俺は上機嫌だ。

「俺のどこが好き?」
「顔」
「だよねー」

即答とはさすがメンクイ、そこは外さねえな。

「……も、中身、も……」
「え?」
「す、好きっす」

今度は俺の方が赤くなってしまった。

うわー直球!まじで照れるな!こんな純な恋愛久々じゃねえ?
ごめんね聡一郎君。俺きみに嫌われたくなくてちょっと猫被ってるわ。それなのに性格も好きとか言ってくれてすごく罪悪感。

俺、好きなヒト以外の前じゃ絶対笑わないし愛想も振りまかないんだよね。大学では性格悪いイケメンって言われてるんだわ。

まあ中高で愛想良くしてたら勘違いした女がうるさくて、変ないざこざに巻き込まれっぱなしだったからもうそういうのやめただけなんだけど。

大学ではダチも成田くらいしかいないし。ていうか別にいらないし作らない。優しくするのも甘やかすのも聡一郎君だけ。


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