うちは一族の滅亡 その1 シリアスversion
※流血表現あり。
アカデミーの先生に色々と質問をしていて帰宅が遅くなってしまったサスケは、集落の入り口をくぐり、目に飛び込んできた光景に唖然とした。
なぜらなら辺り一面、血の海だったのだ。
そこには、うちは一族の人間が皆、血まみれで倒れていた。
道に倒れている、自分をよく可愛がってくれた一族の者たち。
朝会った時はあんなに元気だった彼らの悲惨な姿にサスケは強いショックを受ける。
「っ! な、に、これ…っ…おじちゃん…、おばちゃん…、なんで…なんでこんな! っ、そうだ! お兄ちゃんたちはっ、」
サスケは急いで自分の家へと急いだ。大好きな家族の無事を確認するために。
けれど時すでに遅しーーサスケの両親はすでに死んでいた。
「ああっ…そんな…、っお父さん…、っお母さん…うっ、くっ、…どう、して」
大好きな両親の、身近な者の初めての死に、サスケは頭が真っ白になる。
けれどすぐにそこに大好きな兄がいないことに気付く。
もしかしたら父より強い兄なら生きているかもしれないと顔を上げ、兄を探すサスケは、部屋の奥にいる兄イタチを見つけた。
「っお兄ちゃん! …良かった。無事だったんだね」
すぐさま兄に駆け寄り、ペタペタと兄の身体を触り、怪我がないかを確認する。
けれど、その手は兄によって振り払われた。
「お兄ちゃん?」
常の兄ならしないその行動にサスケは不思議そうに兄を見上げる。
しかし、いつもの優しい兄はそこにはいなかった。いるのはこちらを冷たい目で見下ろす紅い双眸。
サスケは目を見開き、不安そうに兄を見つめた。
「どうしたの? おにいちゃーー『やったのは俺だ』