その３
一方、サスはサクラのいきなりの抱擁に驚くこともなく慣れた様子だった。
「（クールなサスケくんもいいけど、こんな可愛いサスケくんもありね）」
「（こういうとこはサク姉に似てるなー）」
互いにそれぞれの印象を心の中でつぶやいてると、ナルトが興味津々に近づいてきた。
「なあなあ、そっちのサスケはサクラちゃんのことなんでサク姉って呼んでるんだってば？」
「たしかに……どうしてなの？」
「えっとね、サク姉って優しくて、サスにとってお姉ちゃんみたいな人だから」
「へえーそうなのね」
「じゃあ、じゃあ俺とは？ 俺とはどんな関係なんだってば？」
「ナルとは初めてできた友達で大事な親友なの」
「へえーそっちの俺とサスケって仲良いんだな」
「うん！ ナルってば、すっごく強くてカッコ良いんだよ！」
「は？」
「え？ ナルトが？」
「うん！ だからサスが安心して背中任せられるの！」
「へえーナルトがねぇ」
「な、なんだってばよサクラちゃん」
「ううん。なんか意外だなーと思って」
「ひでぇってばよ……サクラちゃん」
「くすくす」
「「え？」」
「なんかナルとサク姉がそうやってるの意外だなーと思って」
「どうして？」
「ん？ だってサク姉もナルもいつも仲悪くて喧嘩ばっかりだから」
「「は？」」
「私とーー」
「俺がだってば？」
「うん……任務の時の連携とかは問題ないんだけど、何故か二人って顔合わせるといつも言い争いばっかりなんだよね」
「へぇーサクラとナルトがね。先生、意外だなー」
「うん。だからサク姉がナルを言い負かしてるってなんだか可笑しくって」
「先生はそっちだとどんな感じなの？」
「んーカカシ先生はね、お母さんみたいな人かな？」
「「「お、お母さん？」」
「うん」
「お父さんじゃなくて？」
「うん」
「へえーカカシ先生がねー」
「なんか意外だってば」
「先生、なんか複雑……」
