大量出血注意報


朝、小鳥のさえずりと共に目を覚ます。


今日も平和な一日が始まる・・・!


そう思っていたのに。



「ぅっ・・・!」



起き上がると同時に起こる腹痛。

それに下半身全体が重い。


っ・・・この日が来てしまったか・・・・。


下腹部を押さえながらも、なんとか立ち上がる。女性の方ならわかるだろう・・・。

今私の下半身はおそらくひどいことになっている。


出血大サービスだよコノヤロー!



「はぁ・・・」

「どうした?」

「うぎゃ!ちょ、起きてるなら起きてるって言ってよ!」



うっ!今驚いたせいで血が・・・!?



「わりーわりー、今起きた」

「こんにゃろ・・・!」



いつもなら思いっきり突っ込みを入れるところだが、ちょっと無理っす。

マジ腹痛ぇ・・・・!



「?ユイ、大丈夫か?」

「っ、何が?」

「いや、なんか顔色悪いっつーか・・・」



なんて奴だ。

心配かけないように出来る限り平静を装っていたのに。

どんだけ鋭いんだ。



「・・大丈夫もなにもいつも通りだよ。それともあれか、そんなに私が心配か?

 しょうがないな。続きはベッドで聞いてあげよう」

「・・・・・・」

「あれ?まさかのノーコメント?」



体調がおかしいせいか、いつもより悲しさが倍に感じられる。


突っ込み放棄は大罪ですよ、オニーサン。


口で言えない分、心の中で突っ込んでいると、突然襲う浮遊感。



「・・・って、は!?」

「お前今日は一日中ベッドな」

「え!マジでヤんの?」

「ちげーよ。調子悪いんだろ?おとなしくしとけ」



バレた。ってか何でわかったんだよ。


優しくベッドに寝かせられ、しぶしぶ布団を被る。



「大丈夫か?」

「・・・あんまり大丈夫じゃないっぽい」

「そっか。じゃ、オレなんか作るから、じっとしとけよ」

「はーい」



なんかいつもより優しい。

こう・・・、言葉じゃ表し難いけど。

瞳が優しいというか・・・。

その瞳を見るだけで私の胸がキュンっと・・・・。


はっ!これはまさか・・・!?


鯉!?


・・・いやいや、そんなの超今更だっての。



「ほら、出来たぞ」

「ん、あんがと」






ユーリが好き?そんなの・・・。

この世界に来る前から、ずっと好きだったっての。





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