彼氏いない歴=年齢


「やばい・・・。幸せすぎて軽く死ねる・・・!」

「大袈裟だな。ま、うまかったんならいいけど」



うまいなんてもんじゃない。あんなコロッケ初めて食べた。


これはユーリが愛情を込めてくr((殴



「あぁ〜・・。この余韻が最高♪」

「なんの余韻だよ」

「ん〜・・・、快感のあとの余韻?みたいな」



実際コロッケを食べただけだけど。人が聞いたら勘違いするよね。



「はぁ・・・。お前、そういう発言控えろって」

「なんで?」

「なんでって・・・・」

「大丈夫さ。私とそーゆー関係になる人は絶対いないし。断言できるね」

「は?どういうことだ?」

「だって私は・・・」



オタクでドリーマーで変態で厨二病で腐女子だ。

こんな人間誰が好んで欲しいと思うんだか。



「なんか深い理由でもあんのか?」

「いや?とっても浅い、でも納得する理由」



そういや、ユーリはまだ変態しか知らなかったっけ。

居候させてもらってるんだし、言ったほうがいいよね。


・・・これでユーリが私をどう思うかで、私の人生は大きく変わる。



「理由聞きたい?」

「そこまでして聞きたくねぇよ」

「じゃあ言うよ。実は・・・」

「・・・」

「私はオタクでドリーマーで変態で厨二病で腐女子という最大の壁があります」

「・・・は?」

「でも私自信もこのままがいいし、彼氏なんて二次元にいれば充分。

 もちろん嫁も旦那もペットもいるから全然平気。

 人としては終わってるけどな」

「ちょ、待て待て。何言ってんのかまったくわかんねぇ」

「・・・それもそうか。じゃあ、まずはオタクというものから説明を・・・・」






あれからなんとか私がどれだけイタイかを説明すると、ユーリは理解したのか

私を凝視している。


・・・そりゃそうか。いきなりこんなこと言われたら焦るわな。



「・・・確かに、彼氏はできそうにねーな」

「でしょ?」

「ああ。お前自身が欲していないからな」



そうそ・・・ん?

今の言い方じゃあまるで・・・・。



「私が欲しいと思えば彼氏ができるって言ってるみたい・・・」

「みたいじゃなくてそう言ってるんだよ」

「いやいやいやいやいや!!ないない!!いくらなんでもそりゃねーよ!?」



こんな趣味持った人間を彼女にしたいって・・・・どんだけー!?


私が力いっぱい否定すると、ユーリは何を思ったのか、口角を上げた。



「試してやろうか?」

「へ?」



妖しく笑ったまま徐々に近づいてくるユーリ。

私はユーリが何をしようとしてるのかわかってしまい、全力で後ろに下がる。



「お、落ち着くんんだ!そんなことしたらユーリが汚れる!」



ユーリがしようとしてること・・・。


おそらくキス。


こういう雰囲気は非常にマズイ。

なぜかって、私自身が慣れていない。

妄想ではあんなことやこんなことも平気で出来るのに、現実ではできない。


戸惑っていると、いつの間にか後ろは壁。

ユーリは私が逃げないように私の顔の横に手をつく。


やばっ・・・!?


近づいてくる綺麗な顔に、もう逃げ場はないとギュッと目を瞑る。

しかし、なにも起こらない。

恐る恐る目を開けると、目の前には笑いを堪えているのか肩を震わしているユーリ。


か、からかわれた・・・・!?



「そんな反応出来るんなら大丈夫だって。彼氏ぐらいできるさ」

「〜〜〜!!」

「悪かったよ」



軽く謝ると同時に、私の額には柔らかい感触。



「なっ・・・・・!?」

「お詫びだよ」



おでこにキスってどんなお詫びの仕方!?

突っ込むこともできず、真っ赤な顔でユーリを睨む。



「はは、かーわい」

「!?」



逆効果だった。しかも可愛いなんて言われた。


くそぅ・・・!覚えてろ、ユーリ!

いつか仕返ししてやる・・・・!!





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