偏見はやめよう


あれから本当にすぐユーリの部屋についた。



「お、おお・・・・!」

「何に感動するんだか。なんもねーぞ?」

「ううん!むしろそれがいい!」

「・・・お前って、変わってるよな」

「ありがとう!」

「褒めてねぇ」



ちっちっち。わかってないな。

ユーリの部屋だから興奮・・・・ゲフンゲフンッ

感動するんだよ!


ユーリの部屋をキョロキョロしていて、ふと思ったことを口に出した。



「そういえば・・・・」

「ん?」

「もう夜だね」

「・・・ためて言うことかよ。まあ、実際夜だけど」

「でさ、夜ご飯を作ろうと思うのだが。いかがだろう?」

「・・・・悪ィ。もう一回言ってくれ」

「だから、夜ご飯を作ろうと思うのだが」

「・・・・・・・・・・・やめとけって」



すごい間の後、ようやく言った言葉がコレ。


・・・ひでぇ。



「言っとくけど、私料理できるよ?」

「・・・・嘘だろ?」

「・・・もう泣いていい?心がボロボロだよ」


ユーリってこんな失礼な人間だっけ?


本当にもう壁と同化しようかと思った頃、やっとユーリが折れた。



「・・・わかった。ほんっとにできるんだな?」

「もち!」

「んじゃ、頼むわ」

「おっけい!!」



たぶん、ユーリには親友からのトラウマがあるせいだろう。

大丈夫。私はフレンのようにはならないから。



「じゃあ、何作ろうか?」

「ん〜・・・。なんでもいい」

「ラージャ!」

「ラジャーな」



こうして、ようやく私達は夜食を作り始めるのだった。





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