人の話は聞きましょう


「あ、そういえば・・・・」

「ん?なに?」

「名前」

「あ。そういえばそーだね。私達名無しのごんべーさんだ」

「(ごんべーさん?)」



ユーリの部屋に行く途中、初歩的なことにようやく気付いたユーリが話を振る。


私も忘れてたけどね。

ってか、実際ごんべーさんって何者なんだろう?


別の事を考え、何処かに飛んでしまいそうだった頭を今の話題に戻す。


ふぅ・・・・、危なかったぜ。



「私はユイ!友達からは変態と呼ばれております!」

「ちょっと待て」

「?どしたの?」

「どしたの?じゃねぇよ!お前、頭大丈夫か?」

「自分でも危ない奴だと思う」

「思うなよ」



あはは、と笑いもう少し私が普段どんな扱いをされているか語ってやろうと

思ったが、今はそれより・・・・。



「ま、細かいところはあとで聞くとして、あなたは?」



白々しいとは思うが、まあしょうがないでしょ。

名前知ってたら怪しまれるじゃん。(充分怪しまれてるが)



「オレはユーリ、ユーリ・ローウェルだ」

「わかった。よろしく!ユーリ・エローウェルさん!」

「お前、オレの話聞いてたか?ユーリでいいって。

 あと敬語も無しな。肩っ苦しいの苦手だし」

「了解!じゃ、よろしく!ユーリ!」

「ああ、よろしくな。ユイ」


今更な自己紹介を済ませたところで、再びユーリの部屋へと向かうのだった。


言っても二階だからすぐだけどね!





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