怖くなる瞬間がある。
彼女の笑顔を見た瞬間、
彼女に触れた瞬間、
彼女と繋がった瞬間、
幸せすぎて、怖くなる。
ソレスタルビーイングのガンダムマイスター、世間で言うテロリストとして生きている俺達。
そんな、罪にまみれている俺が、こんなにも幸せでいいのか、と。
怖い。
彼女を失いたくない。いけないとは分かっているが、この幸せを手放したくない。
ガンダムマイスターだって、人間だから。温もりが、彼女が、どうしようもなく欲しい。
「愛してる」
その呪いを囁いて、彼女と絡み合いながら堕ちて逝く。
まだ、離したくない。せめて自分の命が尽きて終うまでは。
まだ、彼女の声を聞いていたい。せめて眠りに就くまでは。
どんな罰も受けるから、
どうか今はこの幸せに浸ったままでいさせて。
(愛すべき、宿命)
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