真夜中のブリーフィングルームにて。

「さて、秘密の集会五回目を開催するぞ」
「「「おー」」」
ロックオンの科白に、アレルヤ、リヒテンダール、ラッセが答えた。だが、やはり真夜中で女性陣が就寝の為、小声である。

「今回の議題は?」
刹那が訊ねた。ロックオンは刹那の方を見ると、暫し考えるように「うーん」と唸る。
「今日はフリーだ。話したいことを話す」
「ほう」
ティエリアが声を洩らした。

「そう言えばさ、」
思い出したかのようにリヒテンダールの科白。
「この間さ、真夜中に人がいたからさ、不思議に思って見に行ったらさ。惺がいてさ、」
想像したのかリヒテンダールはにやける。
「ココア飲みながら¨眠れなくて…¨って…!なんか萌えたんだけど…!」
「惺って不意に可愛いよね」
「いつもはクールにしてるから尚更引き立つんだよな」
「そうだな。」
うんうん、と頷く一同。と言っても刹那とティエリアは無反応だが。
「おいおい、お前らそんな真面目な顔しないでもっと気楽に…」
ロックオンがそう告げた瞬間。

「あ、またやってる男子会」
「「「「惺…!」」」」
どうしてこうもタイミングよく現れるのか。一同は思った。
対する惺は、眠いのか、「ふあ、」と小さく欠伸をしたあと皆を見据えた。
「何だか嫌な予感がしたからな。ビンゴだ」
「すげえな、お前の直感」
ロックオンがひきつった笑みを浮かべながら言った。
惺は、それに対して特に言葉を返すことはせず歩み寄る。そして、刹那とティエリアの傍まで来ると。
「刹那とティエリアまで無益な集会に巻き込んで…」
と呟いた。
「いや、待て。コイツらはノリノリで…」
「馬鹿を言うなロックオン」
「不本意だ」
「おっ!お前ら裏切り…!まさかさっきのは最初から気付いてて…!」
「つーことで刹那とティエリアもらってくな」
「は?!もらう?!」
惺はニヤリと笑った。
「今日地上に行ったとき、スメラギさんに頼まれてスイーツ買ってきたんだ。その残りがちょうど三個あるからな」
そして二人の腕を取る。
語弊があるが、両手に花、とでも言おうか。
「じゃあな」
「失礼する」
若干勝ち誇ったように吐き捨てる刹那とティエリア。その背中に「おい!お前らッ!」と情けなく降り注ぐ負け組の声。


ブリーフィングルームは、静寂に包まれた。



…俺、惺と両想いなんだよな?
何かに確認するかのように。

ロックオンは呟いた。



「……この扱い………。」






(真夜中の密会A)
2011.10.19

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