6 魔王様のお誘い


昨日は跡部達とは違う立海?とかいうテニス部からマネージャーの誘いを受けた。

部長の幸村っていうやつはいろいろやばそうな感じがしたけれど最終的には私の意見を尊重するみたいなことを言ってくれたしまあいいやつなのかと思った。


じゃあこの状況はなんなんだろう


簡単に言うなら

そう、私が甘かった。






「やぁ椎名さん、昨日ぶりだね」


『え、あ・・・・どうも。ていうか何で・・・・』



「嫌だなぁ
椎名さんをマネージャーに勧誘するために決まってるだろ」



そう、何故か朝から教室に行くと私の席に幸村精市が座っていたのだ



『マネージャーの話は昨日断ったし、私の意思を尊重するみたいなこと言ってただろ
私の意見は昨日と変わらない、つまりマネージャーはやらないから』



周りの視線が徐々に集まってきている

面倒事はさけたいし何より早く席に座って寝たい

とにかく早く幸村を自分の教室に帰そうと強く言った



すると幸村は一瞬驚いた顔をしてすぐにいつもの笑みに戻ったかと思うと



「それは昨日の話だよ
今日はマネージャーやってもらうから」






爆弾発言をかましました。




『は!?昨日限定!?私の意思を尊重するのは昨日限定!?』



「もちろん^^
俺、またされるの嫌いなんだよね
というか俺が昨日待ったことだけでも十分じゃないか」



・・・・・・やっぱりこいつただ者じゃない



「そうだね、俺は神の子だし
で、マネージャーやってくれるよね^^
とりあえずYesかはいで選ばせてあげるよ」






『いや!いろいろとツッコミどころがありすぎるんだけどとりあえずマネージャーはやらないから!!』



「当たり前じゃねーか!だいたい瑞城が素直にはいっていうのは俺様の前だけなんだよ!!」





『・・・・』


「アーン?瑞城、そんなに見つめんなよ
照れるだろ」



ふ、と笑いながら髪をかきあげる跡部にはもはや否定する気も起きない



こいつまできたらもっとややこしくなりそうな気が・・・・・




「やぁ跡部、相変わらず朝からうざいね^^」



「幸村、お前も瑞城を気に入ったのか
まあ気持ちはわかるがこいつは俺様の婚約者だ!
残念だがマネージャーの件は諦めな!
瑞城は氷帝、いや俺様のマネーjっ!!!」




「ふふ、跡部何か顔歪んでるよ?」



『いや・・・・歪んでるっていうか明らかに一発入ってるような・・・』



「ん?ああ、俺としたことが無意識に跡部の顔を殴るなんて・・・・」


いやいや!!!
無意識じゃないだろ!!!
明らかに狙ってただろ!!!



「狙うわけないじゃないか
無意識だよ

そんなことよりこのアホが言ってた婚約者って本当?」




『あーそれは嘘
婚約者とかありえないだろ』




「そうか、良かった!

じゃあ立海のマネージャーで決定だね!」



じゃあ放課後入部届持ってくるから、と言って幸村は私の席を立って教室を出ていった




いや、この視線をどうにかしてから出ていけよ





真「え!?瑞城マネージャーするの!?

ていうかさっきの人ってめっちゃ有名人だよね!?

あ、跡部君大丈夫?」



「俺様をついでみたいに言うんじゃねぇ!!!

あと瑞城!!!マネージャーなんかなるんじゃねーぞ!!」




『いやならないから』



「「・・・・え??」」



『いや、だから普通にならないし
入部届持ってきたって書かなければいいだろ
幸村が来る前にさっさと帰ればすむ話じゃん

ほら、そろそろ予鈴なるから座っとけ
私は寝たいんだ』



そういって
返事は聞かずに机に突っ伏した


よし、寝よう。










真「っやば!!瑞城超クール!!格好よすぎでしょ!!」

「あ・・・・当たり前だろ!俺様の女なんだから!!
さすがじゃねーの!!」


「椎名さん格好いい!!」
「やばいよね!」


盛り上がるクラスの中、また一人私の生活を崩すやつが現れ始めたこと私は知る由もなかった。


「Ha!なかなかcoolじゃねぇか」