25万打部屋 | ナノ

これでも惚気は削りました

!会話文のみ!





「なァ名前。お前どうやってマルコと知り合ったんだ?」
「え、何?エースくん私達の馴れ初め聞きたいの?」
「別に聞きたくねェが、気になる」
「じゃあ教えてあげる!」
「惚気(のろけ)部分は削れよ。じゃないとこのマルコの写真はやんねェ!」
「何それ!何でエースくんがマルコさんの写真持ってんの!?」
「歓迎会のときに撮った」
「やっぱり私も行けばよかった!そんな笑顔のマルコさん滅多に見れないのに!」
「惚気部分削って教えてくれたらやるよ」
「任せて!あれは私が高校一年生のときだった…」
「そんなに前に戻んのかよ!」
「社会見学か何かでこの会社に来たときに案内してくれたのがマルコさんなの。そこで一目惚れ!キャッ!」
「惚気た瞬間破る」
「あああああ解ったよ!でも多少入っちゃうのは許して!」
「しょうがねェなァ…。それで?」
「んーっと、社会見学が終わって少しの自由時間をもらってマルコさんに突撃したの」
「突撃?」



「あの、失礼ですが独身ですか?」
「(何だこのガキ…)ああ」
「お付き合いされてる方は?」
「(最近のガキはませてんなァ…)いねェよい」
「じゃあ付き合って下さい!」



「ってな感じ」
「……お前、…すごいな…」
「恋はいつでもハリケーンよ!」
「それルフィの担任も言ってたぞ。流行ってんのか?」
「解るものだけが解るんです。エースくんだってお嫁さんに会ったときビビビ!ってきたでしょ?」
「バカ野郎!あいつを見た瞬間、「あ、俺こいつと結婚しなきゃ」って思った」
「変わんないから。んでそのあと、」



「(何言ってんだいこいつは)……何も俺みたいなオッサンじゃなくとも、そこらへんにもっといい若い男がいるだろい」
「マルコさんに一目惚れしたんです!頑張ってマルコさん好みになります。だから付き合って下さい!」
「…そんなキラキラした目で見てくんじゃねェよい…」
「よい?いいんですか?」
「は?いや、ちが「ありがとうごうざいます!私頑張りますね!あ、これ私のアドレスです。メール下さい!」



「と、その日はそこで別れたの」
「用意周到だな」
「案内されてるときにメモっといたの。ぬかりはない!」
「お前のマルコへの愛が十分伝わってきた。でもマルコからメールこなかったんだろ」
「何で解ったの?」
「マルコの性格からして」
「そうなんだよー。寝ずに待ってたのにこなくてさ…。だから次の日学校が終わってまた会社に行ったの」
「お前の行動力すげェな」
「マルコさんオンリーだけどね!」



「何でメールくれなかったんですかァ!私ずっと待ってたんですよ!」
「いや、付き合うつもりもメールするつもりもねェよい」
「でも昨日はいいって言ったじゃないですか」
「そういう意味じゃなくてな…。俺は誰とも付き合うつもりも、結婚するつもりもねェよい。だから諦めな」
「やだ。マルコさんが好きだから諦めません」
「やだって…。俺の気持ちは無視かい?」
「……だって…マルコさんのことが本当に好きなんだもん…」
「…失礼だが今まで男と付き合ったことは?」
「ないです。一目惚れなんです…!だからお願いします、私頑張ります!」
「付き合ってやれよマルコ。女子高生だぜ?ピチピチだぜ?」
「サッチは黙ってろよい」



「サッチは相変わらずだな」
「うん、サッチさんは昔から変わんない」
「てかそんなんでよく結婚できたな」
「頑張ったもん!それから時間ができる限り会社に来てマルコさん待ってた」
「ほぼストーカーじゃねェか」
「でも捕まってないよ!マルコさんはよく溜息吐いてたけど」
「目に浮かぶぜ」
「そのおかげかどうか解らないけど、高校二年生になってようやくマルコさんと付き合えたの!仕方なくって感じだったけど、すっごく嬉しかった!」
「おー、おめでとー」
「あとオヤジさんの心の広さに惚れたのも二年生のとき。マルコさんが仕事頑張る理由が解ったよ」
「オヤジはすげェからな!」
「うん!だから私もここに就職したいなーって思って勉強も頑張ったの!」
「お前実はすげェ努力家なんだな…」
「好きなことに関してはね」
「で、結婚したのが高校三年生か?」
「うん。ずっと「結婚して下さい」って言ってたらある日あっさり「するか」って言ってくれたの!もうその時は天にも昇る気持ちだったよーっ!」
「よく親が許してくれたな…」
「マルコさんがちゃんと説得してくれたの。勿論高校卒業すること前提でね。もう惚れ直したどころじゃないよね!」
「おー、さすがマルコ」
「そんな感じかな?あ、もっと聞きたい?話すよ?」
「いらねェよ。そこまで興味ねェし」
「ちぇー…。あ、写真頂戴!惚気言わず頑張ったんだから頂戴!」
「おお、いいぞ。……あれ?ねェ…」
「えー!?」

「よく撮れてんな。いつの間に撮影したんだい?」

「ゲッ、マルコ!」
「あ、マルコさん!」
「エース、これをどうするつもりだったんだい?」
「なんだよマルコ!お前いつの間にいたんだよ!」
「エース」
「……悪い名前。その写真あげれそうにねェや」
「えーっ!?」
「名前も遊んでねェでちゃっちゃと仕事に戻れ。それともオヤジに頼んでどっか地方の会社に飛ばしてもらおうかい?」
「ご、ごめんなさい!それだけは止めて下さい!」
「ほら、昼休み終わるぞ」
「はーい…。あ、マルコさん。今日の晩ご飯何がいいですか?」
「何でも構わねェよい。ただし、失敗してないものに限る」
「し、失敗しないように頑張ります…」
「……何してんだいエース。お前も戻れよい」
「いや、名前からお前らの馴れ初めを聞いてたんだけどよ。よく名前と結婚しようとしたな」
「………ああ、そうだな」
「うるせェからしてやったのか?」
「それもあるが、付き合ったら名前が飽きると思ったんだが、まああんな感じになっちまってな。もう逃げれねェって思って覚悟決めた」
「そっか。お前言わねェから解りにくいけど、仕方なく結婚したのかと思ってた。ちゃんと言って安心させてやれよなー!」
「うるせェよい」
「じゃあな!」
「……年を取るほど言いにくいもんなんだい。若いっていいねェ…」







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