コネタ部屋 - - - - - - - - - - - ▼ 患者を求めて…。6 「あのへんたいっ!おれののみもんになに入れやがった!」 その日のモビー・ディック号に衝撃が走った。 先日はいつものように楽しく宴会を開き、たくさんお酒を飲んだ。 勿論この船の医者である青年も飲んだのだが、彼は仲間を介抱するのに忙しく、酔っぱらうことはない。 酔っぱらったときだけ仲間が自分に積極的になってくれるのが好きで、酔っぱらうのは勿体ない!と豪語する。が、誰も聞いてない。 その翌日。マルコの身体に異変が起きた。 身体が子供のように小さくなってしまったのだった。 こんなことになるのは青年が何かしたに違いない。なんたって彼は実験好きで子供好き。 犯人を探す必要なんてない。 「ああ、マルコ。やっぱり小さくなったんだな!」 「やっぱりテメェのせいかよい!もどせよい!」 「マルコ、萌えだ!」 「それはもういいよい!」 「可愛い!可愛いぞマルコ!俺は子供も好きだッ。大好きな仲間が子供になるなんて最高だ!さあ、抱っこさせてくれ!」 「さ、触んなよい!」 「よいよい!」 「バカにしてんじゃねェぞ!」 「いくら強がっても全く怖くないぞ!ほら!」 「ひいいい!サッチ、そこで引いてねェでたすけろよい!」 「い、いや…。できるだけ関わりたくねェっつーか…。その…悪いマルコ!」 「テメェ!」 青年に抱っこされ、抱きしめられる子マルコから逃げ出したサッチ。 マルコがいくら青年を殴ろうが、全然痛くないので降ろしてくれることはなかった。 「……しかし困ったな。マルコ、子供になったら船を降りねェといけないんだぞ」 「えっ…?」 「子供は危ないだろう?おやっさんだってきっと次の島で降ろすに決まってる」 「な、え……。そっ、そんなことオヤジはしねェよい!」 「ぐふっ…!弱気マルコ萌え…!」 「おい!オヤジんとこつれて行けよい!」 「ダメだ。おやっさんは今診療中だ」 「お、オヤジあぶないのかい?」 「ふむ…。それなりに、だな」 「オヤジ…!」 「ショタの涙目萌え!フルフル震えるマルコ萌え!可愛いすぎるぞマルコオオオオ!」 次の島で降ろされるかも。という不安。 白ひげの容体がよくない。という恐怖。 子供になったせいでマルコの情緒が不安定となり、涙を目いっぱいにため、こぼさないよう震える。 大人マルコでは絶対にありえない光景だ。だからこそ青年は興奮した。 さらにマルコを強く抱きしめ、何度も何度も「萌え」と言い続ける。 「ところでその服は大きいだろう?俺が服を用意してやる。いいか、ショタは膝小僧を出さないといけないんだぞ」 「オヤジ…。オヤジがしぬっ…!」 「安心しろマルコ。おやっさんは絶対に死なねェ。俺がいるからな!」 「……本当かい?」 「ああ!しかし力が足りない…。マルコ、お前が俺のことをお兄ちゃんって呼んでくれたら頑張れる!」 「ッチ!」 「子供のくせに舌打ちか?格好いいぞマルコ!将来有望だな!今の録音しとけばよかった!」 「いいからおれをもどせよいっ。テメェのしゅみに付き合ってるヒマはねェんだい!」 「………その姿でその性格はちょっと違和感だな。今度は知能も幼くなるようにするか。嫌いじゃないが、「お兄ちゃん」と呼ばれたい」 「おいへんたい!今すぐもどさねェと船からケリおとすぞ!」 「しかしショタに脅されるってのもなかなかアリだな!だが俺は涙目で震えているマルコ派だ。子供の涙目ほど興奮するもんはねェからな!」 「だれもきいてねェだろい!マジでへんたいだな!」 「好きなものを好きと言って何が悪い!頼む、お兄ちゃんって呼んでくれ!」 「キモイんだよい!オヤジっ、たすけて!」 「ああ、やっぱり涙目のマルコは可愛い!」 「ほんとにかんべんしてくれよい!」 サッチに呼ばれた白ひげが来るまで、子供マルコは青年に遊ばれていたのだった。 ( △ | ▽ ) |