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 グータラ海軍日誌。その3

マリンフォードで、
「上司にしたいNo,1」「上司にしたくないNo,1」
「部下にしたいNo,1」「部下にしたくないNo,1」
という催し物が行われました。

投票も結果もその日のうちに行われ、夕方になるとその結果を海軍本部の大広間に張り出された。
これはただの娯楽で、意味などない。
しかし、たくさんの海兵や将校がそれを見ては笑いあっていた。
そう、スモーカーとその部下も。


「やっりィ、「部下にしたくないNo,1」見事に三連覇っスわ」
「ああ、さすがだな」
「マジすっげェな、俺。きっと歴代一だと思うんスよ」
「だろうよ」
「ところでスモーカーさんも凄いっスね。「上司にしたくないNo,1」とか正直笑えるっス」
「そうか」
「まあ、俺もそれに投票したんスけどね」
「奇遇だな。俺もテメェを「部下にしたくないNo,1」に投票してやった」
「マジっスか。俺らすっげェ波長合いますね!だからさ…」


掲示板を見ていた二人は視線を落として、向かい合う。
周囲にいた海兵はその不穏な空気を察し、そそくさとその場から立ち去って行った。


「いい加減あんたの部下止やめさせて下さいよ!」
「俺だってテメェをクビにしてェんだ!それかいっそのこと海皇類に食われちまえ!そうすれば書類処理しなくてすむ!」
「なんてこと言うんだこの人でなし!鬼!さっさとヒナさんを俺によこせ!」
「それは関係ねェだろうがバカが!」
「あ、なんスか。「ヒナは俺んだ!」って言いたいんスか?はんっ。あんたなんかがヒナさんを幸せにできるなんて到底思えないっスけどねェ。なんか絶対尻に引かれそうだし!?」
「なんでテメェにそこまで妄想されなきゃならねェんだ!いい加減その口閉じねェとインペルダウンぶっこむぞ!」
「サディちゃんの魅惑ボディが見たいのでちょっと楽しみっス!」
「即効レベル6に落としてやる!」
「あー!?ほんっと鬼上司だなあんた!だから上司にしたくないNo,1に選ばれるんスよ!」
「それはテメェもだろうが!何で俺がテメェの面倒を見なくちゃならねェんだよ…!」
「それはこっちの台詞だっつーの…!」


片手で頭を抱え、溜息をはく二人。
部下と上司なのか、動きが見事に一緒で、回りにいた海兵や将校達は「いいコンビだな」と思ったとか。


「あららら、お前らまた選ばれちまったの?」
「あ、クザンさん!もー、聞いて下さいよー!」


ひょっこり現れた二人の上司、青雉。
スモーカーは疲れた表情で会釈をし、青雉に泣きつく青年の背中を睨みつける。


「ほら今もああやって俺のこと睨んでるんスよー。いつ殺されてもおかしくないっス。死ぬ前に俺をヒナさんの部隊へ異動させて下さい!」
「それはできねェなァ」
「何で!?」
「何でですか…」
「お前らなんだかんだで仲がいいだろう?」
「「ありえない」」
「ほらな。つーことで、これからも仲良くしなさい」


青雉を見送り、残された二人は掴みあいに発展した口論を始めたのだった。

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