女主男主コネタ | ナノ

コネタ部屋
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 恐怖のイス取りゲーム

皆でイス取りゲームをすることにしました。
ルールをイゾウさんに教えてもらい、食堂から持ってきたイスを皆で並べます。
ただゲームをするのは楽しくない!というサッチさん。で、一つの罰ゲームができました。

一番最初に負けた者は最後まで生き残ったものの言うことを一つだけ聞くこと。

参加者は俺、マルコさん、イゾウさん、エースさん、ハルタさん、サッチさんのいつものメンバー。
皆大人で、勝つ自信がない!と文句を言ったら怒られてしまった…。弱肉強食の世界なめんなって…。
サッチさんは厳しい。マルコさん助けて!


「頑張ろうな?」


だけどマルコさんの苦笑するような笑顔を見て、頷くことしかできなかった。
ハンデとして、イスに触ったら座ったことと同じになる特別ルールを貰いました。
そんな感じでゲームスタートです!
音楽はないので、ビスタさんが歌ってくれます。


「ビスタさんって歌うまいですよね」
「ちょ、話しかけんなよ!」


前を歩くのはエースさん。
話かけてる間にビスタさんは歌うのを止め、瞬間エースさんが視界から消えた。
私も焦ってイスに座ろう、触ろうとして走り出す。


「……」


だけどどこも空いてなかった…!やっぱり皆早いよ!


「はっはっは!お前の席ねェから!」


サッチさんの笑い声に頬を膨らませ、マルコさんに向かって歩き出す。
あんな顔で笑わなくてもいいじゃん!あんな言い方も酷い!


「俺の席あるもん!マルコさんの膝の上が俺の席だもん!」


いつものようにマルコさんの膝に乗ってサッチさんに言い返す。
するとサッチさんがうんざりした様子で俺を……と言うよりマルコさんの顔を見ていた。
気になって振り返ろうとしたら、マルコさんに頭を抑えられ振り返ることができなかった。


「マルコばっかズリィ!俺の膝にも乗れよ!」
「サッチ、早く始めようよ。俺が一番になってやる…!」
「マルコばっかいい思いしてるよなー…。よーし、本気だすぞォ!」
「おい、早くマルコの膝から降りろ」
「え?」
「エースもイゾウもハルタも限界。でもそれ以上にマルコが限界だから降りてあげて!」


負けた私はビスタさんの隣に座って、誰が優勝するか見ていましたが、一番最初に負けてよかったと思うほど、白熱した戦いが繰り広げられました…。
エースさんがイスを燃やしたり、イゾウさんが座らせないよう発砲したり、ハルタさんがイスを奪って逃げたり、マルコさんがサッチさんを蹴ったり…。


「ビスタさん…」
「何も言うな」
「…はい」


イス取りゲームの勝者は決まらず、イスを燃やしたエースさんとイスを壊したイゾウさんはオヤジ殿に怒られ、ハルタさんとマルコさんとサッチさんは当分の間顔を見合わせることがありませんでした。
イス取りゲームって怖いんですね。凄く勉強になりました。

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