コネタ部屋 - - - - - - - - - - - ▼ 新人ナース 「お、お姉ちゃん…」 「そんな泣きそうな顔してもダーメ」 「寧ろ興奮しちゃうわ！」 「お、俺そんな服着たくないですっ…。無理です！」 「でも今さっき、「お手伝いすることありませんか？」って言ったのは？」 「…うう、俺です…」 「だからね、ほら、ナース服着て？」 ズイ！と私に迫って押し付けてくるのは、お姉ちゃん達とお揃いのナース服。 シンプルだけどどこか色気があって…。とにかく私には絶対に似合わない！ 拒み続けても、お姉ちゃん達は楽しそうな顔を浮かべて「着て」と無限ループ…。 「あ、でも俺とお姉ちゃん達とはサイズが…」 「残念。ちゃんとピッタリサイズの服よ」 私に着せようと思って、頼んでくれたらしいです…。 もう逃げる場所もなく、盛大に息を吐いてゆっくりとナース服に手をかける。 「着ても部屋から出ませんからね…」 「じゃあどうやってお手伝いしてくれるの？」 「動きにくいし無理ですよォ…」 「うーん、一緒にお仕事したかったんだけどなー」 悲しそうな顔で私の顔をジッと見つめてくるけど、さすがにナース服を着て外に出るのは無理！ だって絶対にサッチさんやエースさんに笑われるもん！ 二人だけじゃなく、仲間達にも笑われる…。そんなのイヤだ。それ以上に恥ずかしい気持ちが強いけど。 「……ごめんなさい」 「しょうがないよね。じゃ、この部屋だけでいいから着替えてくれる？」 「はーい」 「手伝ってあげようか？」 「ひ、一人で着替えれます…！」 出入り口の扉付近に置いてある鏡の前にいき、受け取ったナース服を広げてみる。 ……うん、お姉ちゃん達と変わらないナース服だ。サイズが小さいだけ。 豹柄の靴下？もちゃんと用意してるし…。お姉ちゃん達は最近私で遊びすぎだよね…。 イヤじゃないけど、恥ずかしい。 「よいっしょ…。えっと、こう、……こうかな？」 慣れない服だからどうやって着ていいか解らず、てんてこ舞い。 靴下を先に穿くんじゃなかった…。動きにくい。 腰の位置まで服を着ることはできたが、腕をどこに通していいか解らない。 いや、解るんだけど…なんか、動きにくい…。腕を先に入れたら…いや、いいのかな。 「ど、どうなってるの…？」 上半身裸（下着はつけてるけど）で服と格闘すること何分。 扉のノック音が響き、誰も返事してないのに勝手に開いた。 反射的に誰かを確認するとマルコさんだった。 手には書類を持っており、ナース長さんを呼んで、ふと私と目が合う。 「マルコさん…」 「……」 マルコさんは一度私の目を見て、少し視線を下げた。 私も一緒になってマルコさんの視線の先を見ると、 「―――っうわあああ！」 「すまねェ！」 まだナース服を着てない上半身だった。 み、見られた…！なんか色々見られた…ッ！ 「あらあらあら。マルコ隊長さんやっちゃったわねェ」 「おおおおお姉ちゃん！俺、今、マルコさんにっ…！」 「見られちゃったわね。裸も、ナース服も」 「うわあああ！恥ずかしい！もうやだっ、顔から火が出そう！」 「珍しく慌てたマルコ隊長さんも見れて二度おいしかったわ」 「どうしよう…！どうしたらいいですか！？」 「とりあえず服着ましょうか」 ニコリ。 お姉ちゃん達はいつもと変わらない笑顔で私にナース服を着せてくれた。 サイズはピッタリで苦しい場所はない。……心以外は。 「あらやだ、思ってた以上に似合ってる！」 「同じ服着てると思うと何だか嬉しいわね」 「うん、じゃあさっそく仕事してきましょうか」 「し、仕事…？」 正直今の状態で仕事なんてできない…。 明日から…。いや、このあとからどんな顔をして会えばいんだろう…。 というかもう脱ぎたい！やっぱり着るんじゃなかった！ 「外でマルコ隊長さんが待ってると思うから、書類受け取ってきてくれる？」 「えッ！？」 「ね、お願い？」 ウインクをして頼んでくるお姉ちゃん。 勿論今は会いたくないから首を横に振ると、背中を押され、扉の前まで連れて来られた。 拒否権はなし、ですか…そうですか…。 「あとマルコ隊長さんお熱があるみたいだから熱も測ってきてくれる？」 「え、マルコさん風邪引いてるんですか！？」 「かもしれないから見てくれる？」 「解りました！」 まさか…、まさかマルコさんが風邪引くなんてッ…！ 羞恥心を忘れ、扉を開けて廊下を右、左と見ると、座り込んでいたマルコさんを見つけた！ やっぱり風邪引いてる！ 「マルコさんッ！」 「あ、いや、今さっきのはわざとじゃなかったんだよい。何も見てねェから気にすんな」 「それより身体！身体大丈夫ですか！？」 「は？…ど、どこの心配してるんだい…？」 「マルコさん熱そうです…」 「いやいや、ちょっと主語をもらおうか。会話がちょっとおかしいからな」 「ダメです、ちゃんと大人しくしとかないと…！そうだ、ベットで寝ますか？」 「頼むからッ…。頼むから主語をくれ！」 「お姉ちゃん達がマルコさん風邪だって！」 「ナース、テメェらいい加減にしやがれってんだい！」 マルコさんの額に手を当て言うと、マルコさんはすぐに立ち上がって部屋へと入って行きました。 ……元気、なのかな？ 「おい、お前何し……て、って…！」 「え、エースさん…」 「ちょ、マジかよ…！サッチー、サッチー！」 「うわあああ！止めて下さいよエースさん！」 結局皆にバレてしまいました。 ▼ リクエストで、「着替え中にマルコさんとかが遭遇しちゃった話」と「ナースさん達がナース服を女主ふざけて着せてみたりしてほしい」を頂いたので一緒にしてアップしました。 多分、ちゃんとリクエスト通りになってる、はず！ リクエストありがとうございました！ （ △ | ▽ ） |