コネタ部屋 - - - - - - - - - - - ▼ 二人目! 「やだ!」 「困ったな…」 珍しく白ひげ海賊団の末っ子がワガママを言って兄達を困らせていた。 その日はエースが周囲の偵察をする日で、マルコに報告後出発する気だった。 しかしストライカーの準備をしていると末っ子が現れ、「ダメです!」と唐突に言われる。 どうやら前に多少ケガをして帰ったのが原因だった。 自然系なのにケガをすると言うことは、少なからず危険な任務だということ。 死ぬことを恐れる末っ子は涙で目を潤わせなが、駄々をこねる。 「エースさん、行かないで下さい…」 ストライカーとエースの間に立ちふさがり、今度は弱々しく訴える。 末っ子に甘い兄はボリボリと頭をかき、どうしようかと考える。 しかしいい考えなど浮かんでくることはなく、ただ時間が過ぎるだけ。 「あのな、前はちょっと油断してただけなんだ。次は大丈夫。ケガなんてしねェって」 「……でも…、イヤです…!」 そうは言われてもこれは仕事だ。 いくら可愛い妹のお願いだからと言って仕事を放棄することなどできない。 「もしかして俺の言うこと信じられねェのか?」 「……」 「嘘はつかねェ。絶対無事に帰ってくる。だから、な?」 エースが頭を撫でながら末っ子を宥めると、妹は「ほんとですか…?」とジッと見つめてきた。 「おお、可愛い妹との約束だ。絶対守る」 「…解りました。俺、いい子で留守番しておきます!」 「ああ。留守は任せたぞ」 「はい!」 元気よく返事をする妹と一緒に笑い、エースはストライカーに乗って海へと出かけた。 ▼ 「ダメです!エースさんは行ったらダメです!」 「ははっ…」 「エース、どうにかしろい」 しかし約束を破ってまたケガをして帰ってきたエースに、妹は顔面蒼白。 何度も何度も心配され、何度も何度も怒られた。 また偵察に行くことになったエースに、妹はオレンジのテンガロンハットを奪い、背中に隠す。 もう言い訳などできないエースは困った風に笑うだけで、隣にいたマルコはイライラした様子でエースを睨みつける。 「エースさんはケガするからダメですよ!」 眉をしかめ、テンガロンハットをギュッと握りしめる妹。 偵察に行けなくて困る。しかし、妹を見ていると何故が胸がもやもやする。 ああ、あれだ。マルコがごく最近身に付けたあれ。 「マルコ」 「あ?」 「これが萌えか」 「……遅ェよい」 ( △ | ▽ ) |