短編[苦] | ナノ


▼ 実験体‐04

「何これ…っきゃあ!」

別のツタが両足に巻き付いたかと思うと、強い力で引っ張られて私はイスからずり落ちてしまった。

何なのこのツタ…! 生きてんの!?

この有り得ない植物は一体どこから来てるのかとツタを辿り見ると、その先には男が持ってきた植木鉢があった。

植木鉢から生えてる10本くらいのツタはドクドクと脈打ちながら物凄い速さで成長して、ひるむ私のもとへとにじり寄って来る。

「いやあっ! 気持ち悪い…っ!」

私の体に到達したツタが太ももを撫で、腹の上を這いずってきた。

もがこうとしても両足と左腕を捕らえられているせいでモゾモゾと身を揺することしか出来ない。

そうしてる間にツタは腹から胸へと伸びてきた。

「やあぁっ!」

嫌悪感が走り、反射的に自由な右手でツタに爪を立てる。

すると、全てのツタが一斉にドクンッと大きく鼓動した。

「ひあっ…! やああっ」

私の手から素早く逃れたツタが乱暴に右手を捕らえる。

そして両手足のツタが更にキツく巻き付いてきて、強引に体を引っ張り私を大の字にさせた。

「いやあああっ!」

私の周りで蠢いていた数本のツタ達が体目掛けて飛びかかる。

無数の蛇に襲われているかのような感覚に、体中の皮膚が総毛立つ。


気持ち悪さに強張っていると、一本のツタが右胸に巻き付き乳房をギュッと絞り上げてきた。

ツタは更に先を伸ばし、絞られ充血した乳首に器用に巻きつく。

その途端に胸の先でチリッとわずかな快感が起こり、私は目を見開いた。

…こんな得体の知れないものに触られて感じるなんて…っ!

自分はそんな変態じゃないと自らを叱り、これ以上の快楽は絶対に感じないと私はキツく唇を噛んだ。

そんな私をからかうように、ツタはキュッキュッと強弱をつけて乳首を歪ませ、絶妙な刺激を送り込んでくる。

「ん、ん…っくぁあ!」

必死にその刺激に耐えていると他のツタが同じようにして反対の胸に絡みついてきた。

「ひっ、ぁ、あ…っ!」

乳首に伸びてきたツタの先は、片側の胸をいじくるツタとは対照的に固くなっているそこを細やかに撫で始める。

不意をつかれた身体は必要以上にその繊細な刺激を感じ取って、体内をゾクゾクと疼かせてしまう。

私はその淫らな感覚を追い出そうと歯を食いしばりながら首をブンブンと横に振った。

「なかなか良い具合のようですね」

「……っ!」

内情を見透かしているような男の言葉に全身がカアッと熱くなる。

その恥辱で快感を押し殺し、私はテーブルにのん気に腰掛けている男を睨み付けた。

「い、いいわけ、ないでしょっ…! もうやめて…っ!」

「…そうですか? …まあ、いずれ良くなりますよ」

「良くなんかならな……っやああ!!」

他人事のように笑う男に怒りを燃やしていると、突然、強引に開かれている股の中心にゾッとする感覚が走った。

「や…やっ…いやぁ…っ!」

裂け目をスルスルとなぞる冷ややかで不気味な感触は紛れもなくツタだ。

あまりのおぞましさに体も声も引きつって自然と涙が浮かんでくる。

そんな私を気遣うわけもなく、ツタはついに媚肉を押し開いて私の中へと侵入してきた。

「いやっ…いやあああぁっ!!!」

ツタの太さは指と同じくらいしかない。
おかげで強引に貫かれても痛みはなかった。

けれど、この世のものとは思えない奇怪な植物に犯されたということが耐えられなかった。

「いやあぁっ…! 入ってこないでぇっ!」

体中が植物を拒絶して強張り、涙がとめどなく溢れる。

……なのに、

「ふぁ…っ! あっ…!」

ツタの先が最奥をくすぐった瞬間、冷め切ったはずの熱情が浅ましく湧き起こった。

「く…ぅ、う…っ!」

それをまざまざと示すように、膣の奥でジワリと愛液がにじみ出る。

…こんな気持ち悪いものに何で感じちゃうの…っ!?

絶望する私とは裏腹に、ツタはその液体を喜んでいるかのように全体をくねらせる。

「…ぃやっ…! なに…っ!?」

かすかな刺激に膣内がヒクリと身震いしたと同時に、私を囲う全てのツタが激しく脈動を始めた。

一体今度は何が起こるのかと不安にツタを見つめていると、ドクンドクンという脈動と共にツタがどんどん太くなっていくのがわかった。

「…その植物は、鳴海さんの分泌液によって成長するんです」

困惑する私の耳に男の声が届く。

視線を向けると、男は私をオモチャでも見るような楽しそうな笑みで見下ろしていた。

「さあ、これからですよ。植物は成長し種を作るために、どんな手段を使ってでもあなたから分泌液を摂取しようとする」

「…ひッ、あ! あっ、あああぁっ!!」

突如、私の中に埋まっていたツタが激しく暴れ始めて、男の話しは私の悲鳴にかき消された。

「いっ、痛…いっ! ぅあッああああぁっ!」

あっという間に手首くらいの太さにまでなったツタがゴリゴリと内壁を乱暴に擦り立てる。

痛みと疼きの混じった強烈な感覚に私は硬直していた体を仰け反らせて身悶えた。

「あっあぁっ! あぐっ、ううぅぅっ!」

何度も何度も掻き乱されている内に、痛みが次第に熱へと変わって、膣内を堪らなく熱くさせていく。

今まで受け入れたことのない容量のモノを無理やり打ち込まれているというのに、いっぱいに広げられた膣口からは愛液がにじみ出て、ジュポジュポと下品な音を響かせていた。

「いやあぁっ!やだぁっ!もうやめてぇぇっ!」

呑み込まれそうになる理性を、口から否定の言葉を吐いて必死に保つ。

けれどそんな強情も崩壊寸前だった。

さっき打たれた薬がまだ効いているのか、ありえないくらい体の内側が熱くて脳内が真っ白にかすんでいく。

「ふあぁっ!あっああぁあッ!んっ…あ、ぁ…っ!?」

揺らぐ視界に、ふとピンク色の何かが映り込んできた。

本能的に嫌な予感がして目を見開くと、目の前に毒々しいピンク色をした私の顔くらいはある巨大な花が2輪咲き誇っていた。

花の中心の、本来めしべなどがある部分からは小指くらいの小さな触手がいくつも生えていてチロチロと不気味にうごめいている。

想像を超えた奇怪さに言葉を失っていると、2輪の花は私の乳房に覆い被さってきた。

「んあぁっ!だっ駄目…!くすぐった…っあッふあぁああっ!」

私に恐怖する間も与えず、花の中心の触手たちが乳首を器用に責め立て始める。

いくつもの触手が過敏になっているそこを撫で回し、絡み付いてギュッと搾り上げる。

「ふあっ!は…ッ、あっあんっ!あッあ…!だ…だめ…もう…っ!」

めくるめく快感に私は強情を完全に手放していた。

限界が近いのを悟ったのか、性感を刺激している全てのツタが今まで以上に激しく暴れ始めて私を絶頂へと駆け上がらせていく。

「ああぁっ!!やあぁああーーッ!あふっ、あッあああ!だめっ、そんな…っあうぅう!」

何度も強引にねじ込み、膣を掻き荒らすツタ。

その勢いは一突きごとに激しくなってどんどん加速していく。

狂おしい快感が全身に響き渡り、私はただひたすらに甲高い悲鳴を上げて身悶えた。

「やああぁっ!だめぇっ!イッちゃう…っや…あッ! んぁっあああぁ!イクッ!イ…ぁあっやあああーーッ!!」

子宮まで震えるほどに荒々しく打ち込まれた瞬間、今まで堪えに堪えていた熱情が一気に溢れて熱く弾けた。

走り抜ける解放感に全身が甘くとろけていく。

灼けた吐息を途切れ途切れに吐き出しながら、私は快美な余韻に酔いしれた。

「ふあっ…! あぅっ、んん…っ!」

ビクビクとうねりを続ける膣内から粘着質な水音を立ててツタが抜け出す。

視線を下ろすと、白濁した愛液にまみれているツタが再びドクンドクンと大きく脈動していた。

「ひッ…!?」

突然、先端が裂けたかと思うと瞬く間にツタは胸を覆っているものと同じグロテスクな花へと形を変貌させた。

花弁を傾け、スルスルと動き始める花。

中心には未だ胸を刺激し続けているものと全く同じ気味の悪い触手が何かを求めているように揺らめいている。

胸以外に責めるとこといえば、あそこしかない。

瞬時によぎった予想通り、花は下腹部へと真っ直ぐに伸びていく。

「いや…来ないでっ…そこはダメ…ッぁあ!」

なけなしの哀願もむなしく、花びらが媚肉を包み込んだ。

そして触手の一つが、薄皮の上から淫核を擦り始める。

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