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寂しくひくつくそこを埋めるように挿れられ、背筋がゾクゾクと震える。温かいお湯に包まれながら弄られると、何とも言えない快感が走り抜け、咲弥の陰茎は更に蜜を零すのだ。

「あんっ、あっ、あっ」
「痛くないでしょ?凄くキュンキュンしてるし」
「や、お湯が…なんか、」
「うん、ローションよりこういうあったかいので濡らしてる方が気持ちいいよね?ここ、女の子みたいにぐちょぐちょでトロトロにしてるあげるから」
「んっ、やっ、あっあっ、じんじんする…」
「もっと欲しい?」
「わ、わかんな…んん!」

肉襞を掻き分けるようにぬぅっと指が奥へと進んでいった。自分の内側を撫でられるのはこんなに体中が震えてしまうのかとビックリする程、咲弥は大袈裟にブルブルと痙攣し、縋るように万里の唇を啄む。そうすると彼は雛鳥をあやすようにちゅっちゅと優しいキスを返してくれるから堪らない。
脳が痺れていくようだ。

「ああ、はぁ、あぁんっ、んちゅ、んっ」

甘ったるい声を上げながらゆっくりと万里のそれを扱き、腰をくねらせる。いつの間にか陰茎も湯に包まれていて、おもらしをしたかのようにぐっしょりとしている下半身が心地好く、後孔は熟れた柿のようにグチュグチュと音を立てて万里の指に吸い付いた。

『この前、いっぱいいじられた時みたいだ…』

酔っ払って弛緩した体をいいように弄られ、後ろをこれでもかと開発されてしまったあの日のように、頭がふわふわして気持ちがいい。
ちゃぷちゃぷと可愛らしい水音を響かせながら、このまま下半身から水に溶けてしまうのではないかと錯覚するくらいの官能を味わった。

「んっ、ちゅ、ぁ、んん!あん!」
「2本にしたけど、平気だよね?」
「へ、きだけど…そんな、ぐちゅぐちゅしな、で…!」

増やされた指の圧迫感に、恥ずかしい声をあげて甘えると、手の中にある万里のものがぐぐぐっと硬さを増す。これ以上硬くなるのかと驚きつつも興奮して、小さな手で賢明に切っ先を擦った。
すると汗で額に張り付いた稲穂色の前髪をゆっくりと掻き上げられながら、思わず漏れたといった感じの熱い吐息を額に受ける。
嗚呼、万里も感じているのだ。

良い所を擦られる度に奥の方から濡れてくる感じがして、じわりじわりと愛蜜が先端から溢れ出てくる。それは万里も同じで、咲弥の拙い愛撫に興奮して鈴口を濡らしている。
早く挿入りたいと言っているかのように少し乱暴に中をピストンされると、腰が跳ねて甲高い声が上がった。

「すご…この前より感じてるよ?気持ちいいんだ」
「や、言わな、でよ…ぁ、んっ!」
「俺も咲弥にシてもらって気持ちいーよ?ビンビンになってるから分かると思うけど」
「こんなおっきいの、やだぁ…」
「嘘、やだ?挿れられたくない?」
「あっ、はぁんっ、いれな、の、も…いや…でも、怖いし…」
「だいじょーぶ。怖くないようにいっぱい慣らしてあげるから。そっか、挿れられないのも嫌かぁ」

可愛いね。
そう囁かれたかと思ったら、三本目も挿入されて、咲弥は呆気なく二度目の射精をした。

「あ!はぁぁんっ!」

放たれた精は飛ぶことはなく、そのまま湯の中で受け止められてゆらゆらと揺れる。
出したのにまだ陰茎の周辺は湯の中で、ずっと温かくて濡れていて、何が何だか分からないくらい気持ちがいい。
体も汗で濡れているし熱いし、湿地帯でだらしなくセックスをしているみたいだ。

「あぁー、あっ、あー、あまぞらくん、あまぞらくぅん…」
「うんうん、気持ち良かったね。またいっぱい出たんだね」

子供のように甘えた声が漏れて、彼の鼻先に自分の鼻先を擦り付ける。そうしながら愛しそうに万里のそれを撫でると、彼は「もういいよね?」と低くいやらしい声で確認してきた。

「俺の指、三本入ってるのに柔らかい。ぶっといチンコ挿れても大丈夫ってことだよ」
「…ふ、ふといの…」
「咲弥が気持ちよくしてくれてるコレ、咲弥の中に挿れたい…こんな風に」
「あ!?いや!あぁ!」

連想させるように激しいピストンをされて、その刺激の強さに目を見開いて叫ぶ。達したばかりのそこは過敏になっているからやめてほしいと悲鳴を上げているのに、激しく求められているのが嬉しくて、吐息混じりの恍惚とした声に変化した。

「だめ、はげしぃ…んぁっ!はぁ…っ」
「ね、チンコで突きまくっていい?いいよね?」
「ああっ!あっ、あんっ、あぁんっ!」
「咲弥…っ」

痛いくらい指を動かされ、これでもかと残酷に前立腺ばかりを攻撃されてしまっては、思考なんてどろどろに蕩かされてしまう。はあはあと熱い吐息は止まることが無いし、汗を吸って束になっている髪が背中に張り付いている感触にすら興奮した。