∴ 10 魔法が解かれて、腰をゆっくりと下ろされる。魔法が解かれたのに、全身が達することしか考えられないせいで体に力が入らず、咲弥はいいようにされるがままだ。 膝立ちだったのを、尻を完璧に万里の太腿に置いて座るように促され、ローヴでよく見えないそこに尻を置くと、陰茎や陰嚢が熱い物に触れてビクッと痙攣した。 「ぁ、待って、待って…」 「ほら、俺のだよ」 微笑む万里は容赦無く咲弥の腰を抑えると、下から突き上げるように擦ったのだ。 「っ!!」 ローヴが邪魔で見えなかった。万里はいつの間にかスラックスから己の勃起したそれを取り出していたのだ。そしてそれで咲弥の陰茎を攻撃するかのように擦りあげている。 「あぅっ、んー!んんー!」 大きな声を上げそうになり、必死に万里にしがみついて首筋に顔を埋めた。彼のシャツを噛み、堪えながら下半身への愛撫に溺れる。 熱い物で暴力的に擦りあげられるのは堪らなく気持ち良くて、咲弥はお漏らししたかのようにビッチャビチャに濡らしまくる。それが万里の陰茎にも絡み、余計滑りを良くするものだから、もう何も考えられない。 「ううっ、んぐ!うっ、ふ、ふぅっ!」 「いいよ、イッていいから。俺もいっぱいザーメン出すね。カワイイカワイイ咲弥のおちんぽに、俺の汚いザーメンいっぱい掛けてあげるよ。ほら、はあ、イッて、イッて…!」 「ん!んんん!」 硬い先端がゴリゴリと擦りあげ、カリの部分を引っ掛けては無理矢理進み、また下から突き上げる。陰嚢まで突かれて、ぱん!と肉と肉がぶつかる音がし、まるでセックスをしているみたいで咲弥の顔は一気に熱くなった。 そして、 「んや!んんー!!」 −びゅっ、びゅーっ! ローヴの中に射精する。 乳首を愛撫され焦らされた後の絶頂は物凄くて、朝出したというのに、まだ出た。そして万里も射精して、宣言通りに咲弥の陰茎にかけるように吐き出すから、それの感触にも感じてしまい咲弥は恍惚の表情を浮かべて、万里に寄りかかる。 体中熱い。汗をかいて全身ぐっしょりと濡れているし、髪が張り付いて気持ち悪い。 少し動くと、ローヴの中でにちゃにちゃと粘ついた音が立つ。そりゃ二人分の精液をローヴに出したのだ、そんな音が立つに決まっているだろう。 『最悪…』 咲弥はとても悲しくなり、万里から離れるとローヴを脱いで裏返した。 「ひっく、ふっ、うっ、」 そして泣きながら人差し指をくるんと回して魔法を使う。現れた水の玉が精液が付着している場所に着地すると、汚れを包み込んでローヴを清めた。 「ひっ、んんっ、」 「あ、凄いね。一気にザーメンを包むんだ。あ、もうキレイになったよ。咲弥の魔法は凄いなぁ」 偉いね、よしよしなんて何食わぬ顔で咲弥を後ろから抱き締め、万里は頬にキスをする。信じられない。よくそんなことを言えるな、と思いつつも、咲弥は何も言う気力がなくてされるがままに全裸のまま、万里の腕の中に倒れた。 「また気持ち良いことしてあげるね。おっぱいもおちんちんも、俺に触られなきゃ嫌ってなるくらいいっぱい弄ってあげる」 そんな最低な事を言う彼の腕の中で、静かに涙を流している自分が滑稽だ。何なんだろう、ただ、真面目に過ごしてきただけなのに。 水属性の力を見出され、このラシガンで水の精霊に祈りを捧げ、数々の修行や御業を受けてここまでの地位に来た。十代、二十代の水属性の中で、トップ5に入る程の実力を獲た。これも、精霊に祈りを捧げてきたからだ。真面目に、一心不乱に、それだけなのに… 「ひっく、ふ、な、で、そんなこと、するの…」 万里が何なのか解らない。 「それは咲弥のことが大好きたからだよ」 「貴方は誰なの…何で、こんな事、出来るの…」 「………」 ただの特別体質の生徒なんかに見えない。もっと別の…彼は何かを知っていて、ただの魔法使いではないはずだ。 こんな凄い力を持っているのに、咲弥以外には披露していないみたいだし、咲弥にしか使っていないようだし。 得体が知れない。怖い… だから純粋な気持ちで誰なのと訊いた。すると万里は驚いたように口を閉ざして、目を見開いて咲弥の顔をジッと見つめてくる。 そして感動したように、 |