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そこは、積もったばかりの雪原のようなつるりとした美しさがあり、何も障害物がない為、肌の白さがよく目立ち、美しかった。
ヘソからすとんと平らな腹を通り、更に薄く肉が無い段階に落ちる。そのまま性器に差し掛かり、少し皮膚が異質になり、亀頭まで一直線に何も無い。
綺麗だと言う鷹臣の気持ちも解るが、子供っぽいそこが余計子供っぽくなってしまい、何でこんなことをするんだと理不尽さに涙した。

「も、やだぁ…」
「泣くなって。まだやる事あんだよ。今泣いてちゃ次行けねーだろ」
「なに、やだ、次って何なんですか…ひっく、ふ、」

これで終了ではないのか?
次とは…次なんておかしいだろう。もう剃る部分なんてないくらい、鷹臣にどこもかしこもツルツルにされてしまっているのだから。
桜介は絶望し、やだやだと子供のように泣いた。もう充分恥ずかしい思いをしたし、我慢して剃毛されたのに、まだ何かするのか。

「次は安心しろ。メグの好きなことだからな」
「え、すきって?…ぁ!や!やだっ…!」

細い腰を掴まれたと思った途端、陰茎に感じる強烈だが生温いぬかるんだ刺激。
驚いて見開いた瞳の先には、桜介の陰茎をぱくりと口に含む鷹臣の姿が。

「うそ、だめ、やぁ、いやっ!」
「んく、ん、ン…」
「せんぱい、やめて!やめてくだ……ぁン!アッ、あぁぁ…」

予期せぬことをされ、桜介は鷹臣の頭を掴み引き離そうとすら考えられず、両手を口の前にやり、驚愕する。
普段から性的なことはされていたが、突然の口淫は予想外で、思考が上手く働かなかった。
そのせいか、鷹臣の愛撫は余裕を持って進められ、的確に桜介の官能のスイッチを押していく。

全てを口に含まれ、裏筋をゆっくり上下に舐められるとひとたまりも無い。
厚い舌で柔らかく性器を包み、ねっとりと舐めあげる愛撫は、言い表せられないくらいの官能を桜介に与え、彼の赤い頬を更に赤くした。

「ゃ、やら、そんなとこ、いやぁ、やだぁ!」

そして、柔らかい口淫とは対照的に、両手はがっちりと腰を抑えている。逃がさぬように力を入れて掴まれ、腰を引けられない上に深い口淫をされ、桜介の内腿は奮えるばかりだ。
たっぷりとぬかるんだ口腔の居心地は恐ろしい程良くて、下半身だけ自分のものではないように、びんびんに反応を示す。
意志とは反して悦んでいる陰茎。
いつもそうだ。いつもこの部分は桜介を簡単に裏切る。

「ぅそ、うそ、ぼく…ぁ、あっ、せんぱい、せんぱいやめてくださいっ、おねがぃ、お願いします…!」
「んん、は?…ンなおっ勃ててやめるわけねーだろ。いいからメグはアンアン言ってろよ」
「だって、も…だ、め、だめだめ…!」

いくら嫌だと言ってもきいてはもらえず、両眼から溢れ出る涙をぐしぐしと拭うことしか出来ない。
ずるっと汚らしく口から陰茎を出してはまた奥まで銜えられ、その繰り返しに悲鳴を上げた。
刺激が強すぎる口淫に、腰が奮え、まだ経験が少ない幼い躰は、もう絶頂へと向かう準備に入る。
腰の奥の方で快感がぐるぐると渦巻き、欲望を吐き出したいとのたまっていた。

『やだ、出ちゃう、出ちゃう出ちゃうよぉ…』

こんな明るい場所で、無理矢理射精させられてしまう。
イク瞬間を見られ、きっと楽しそうに揶揄されるのだろう。

本当に嫌だと思っても、上り詰めた躰は言う事をきいてくれない。出したそうに尿道が奮えているのが分かるし、全身が痙攣しそうなほど張り詰めている。

「あ!ぁん!あぁ…!」
「んっ、」

とうとう桜介は鷹臣の髪を掴んだ。だがそれは引き離す為ではなく、より押し付ける為だ…

「あっ!あっ!あぁぁ〜…!!」

そして、タガが外れたように腰が跳ね、陰茎から精液が飛び出した。
桜介を裏切り、本能のままに溢れ、残酷な官能を植え付ける。

「あー、ぁん、やぁ…ああっ!」

無理矢理のオルガズムは、全身を痺れさせ、過敏にし、幼い躰を更に弱々しくさせた。
額から汗を垂らしながら、目を瞑り喘ぐ桜介をちらりと見上げ、鷹臣は楽しそうに裏筋を舐めあげ、射精を扇ぐ。

「ふぁぁ!イッ、イッてる、のに…!」

びゅるびゅると彼の口の中に出していると言うのに、そんな事をされては堪らない。
痛いと感じる程に敏感になっているのに、そんな仕打ちは強過ぎる。
本当に嫌だと訴えるように、足で鷹臣の背中や肩を蹴り、何度も無理だと叫んで、やっとのこと、離してもらえた。

「かーわいい」
「はあ、はあ、…はあ、も、やだぁ…」

喉を鳴らして飲み込んだ様を見て、桜介は再び涙を流した。

だが、これで終わるわけが無い。