僕の折った鶴は普通の鶴とちょっと違って、羽の部分の折り方を普通のより細かくした奴だから、自分が折ったものと分かる特徴を残してた。
はじめ君は始め不思議な物を見る目で見てたけど。

「はじめ君の願いが叶います様にって折ったんだよ。」

て言うとはじめ君は表情を柔らかくしてお礼を言ってくれた。

僕の折った鶴が、はじめ君が信じる道を守って欲しいと思ったんだから嘘はついて無いよ。


はじめ君が年相応な表情をしてくれたことが嬉しいかった。
はじめ君の仕草が可愛いと思えて、僕はどんどんはじめ君が好きになった。

この好きは友達としての好きじゃなくて・・・多分・・・。


それから突然の知らせが舞い込んで、僕はとある武士の家に引き取られる事となった。
僕は御烙印で、父上と呼ばれる人が旗本の武士である事を初めて知らされ。
父上は居なくても家族と近藤さん、はじめ君が居る生活に幸せを感じて居たその生活が音を立てて崩れた瞬間だった。


沖田は懐に入れていた根付けを眺める。

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