キス22題より 足の甲:隷属GL ※12禁
2017/07/07 08:00




※ガイが気持ち悪い




ルークはガイの本当に幸せそうな顔をよく、いや、しょっちゅうみている。音機関に関わっている時、魚介類を料理する時、自分を見る時、情けなく破顔する。屋敷時代に音機関でイキイキとしながらも緩い顔をしたガイを何度も見てきたが、外に出てからはもっとよく見るようになった。ガイに育てられたせいかガイの影響を強く受けてしまうルークは、その緩んだ顔を見ていると自然と自分も顔が緩んでしまうので、二人してへにゃんとしていると仲間からはからかわれる。それでも、二人でへにゃんとしているのは昔からの癖で止めようがないしそれが嬉しいのである。


「ガイ、」
「なんだ?」
「それ、止めろよ。汚いだろ」
「そんなことないさ」
「……変だよ」

毛布を残された足で蹴って、ルークはもがく。掬い上げられた左足の甲に唇を押し付けられて、普通ではないと思ってもガイの緩んだ顔を見るとおかしなことではないのかも知れないと思った。

「これは俺の自己満足なんだ。でも、付き合ってくれると嬉しいかな」
「なんか、やだよ…いつも通りのがましだ」
「まあまあ」

足首や踝にもキスをされ、最終的に足の先までたどり着き口に含まれる。そのまま舌で指と指の隙間を丁寧に舐められ奥で甘噛みされて、きゅっきゅっと音を鳴らしそうなガイの口内を指が動くたびに感じたことのない快感を得た。こんなことはいけないと思うのに、ガイの口に自分の足を突っ込んで舐めさせているなんて思うと、自分がまるでさせているみたいで、頭を振った。

「やめ…」
「ん…?ルーク、いけない奴だな。興奮してんのか」
「…!して、ない」
「まあ、人のこと言えないけどな」

ガイの股元を見るとすっかり盛り上がったそれが見えて、直接的な刺激など加えてないはずなのにとルークはおかしく思った。そう、まさに自分の足を舐めている以外は。熱くなってきた頭で考えているとガイが自分のものにスボン越しに触れてきて、初めて自分のものも勃起していることに気がついた。ガイと同じに直接的な刺激は一切無いのにだ。

「これで興奮してないと言い張りますか?坊っちゃん」
「…っ、坊っちゃんはやめろって」
「"いつも通り"にしてやるからさ」
「……ばーか」

ようやく足を舐めるのをやめたガイは唾液まみれになったのを舐めとって、いつも通りキスをした。少し味わったことのない味がキスの中に混じって、それが自分の足の味だと気付くと途端に恥ずかしくなった。ガイはいつもと何ら変わらない様子だ。

「っむ、え、バカやろ」
「ん?」
「変な味する!」
「ルークの足の味?」
「〜〜っ!バカガイ!」
「はははっ」
「笑ってんじゃあねぇよ!今日のガイ、なんか変だ」
「…気分だよ気分。ルークだって甘えたな時もあるだろ?」
「そりゃそうだけど…」
「それと一緒だよ」

言いくるめられてまたキスされるとやっぱり変な味がして、堪らなく恥ずかしい。深くなるにつれてガイは自分の緩い服をはだけて胸に手を滑らせては鎖骨から肋骨の窪みに掛けてやらしく撫でた。自分はそこに弱いのだ。温かい手が安心するはずなのに違う目的で動いてるということにドキドキとする。頭が熱くてうまく思考が回らなくなる。

「っ、あ…」
「気持ちい?」
「んー」

ガイはする時とても優しくする。普段もこれでもかってくらいの優男だが、行為の時は特に顕著だと思う。といってもガイと以外はしたことも無いから攻める側の礼儀として当然の範囲なのかも知れない。真実は闇の中だがガイ以外の人とはやるなと言われているから確かめようとも思わない。

「下脱ぐか」
「ん…脱がせて」
「はいよ」

パンパンな前をくつろげるためにズボンを脱いで、ついでに下着も脱がされる。まじまじと見られると同性でも恥ずかしく思うが、ガイはそれをわかっているのかじろじろ見たりはしない。自分はガイの大きなそれをついつい眺めてしまうのだが。

「ん」

下半身を露出したままの状態で脱がせきった足にもう一度ガイはキスをした。繰り返されるとは思わず驚いて、勢いで蹴り上げたら避けられたガイの顔がへにゃりと緩んでいた。何故今その表情をするのかわからなくて同じような緩みは感じなかった。ガイは今この行為のどこに幸せを見出だしているのだろうか。

「はは…」
「ガイ、気持ち悪い…。」
「気にすんなって。坊っちゃん」
「…なんかわかんねぇよ」
「簡単なことさ。俺はお前の、お前自身の下僕ってことだ。お前だけの僕。それが嬉しいんだ」
「……わかったけど、わかんねぇや」

緩い顔のガイから視線をそらして、そっと膝を閉じた。恥ずかしくなったからだ。ガイの言うことは形だけ理解は出来ても、納得はとても出来ない代物だった。足から顔を離したガイは何事もなかったように少しだけ萎えたそれを刺激した。若い身体は簡単に反応して、それ以上のことは考えられなくなってしまった。



20140416




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