1.放課後の教室(雅野麗一・甘甘)

放課後の教室(雅野麗一・甘甘)


放課後の教室はとても静かで私は好きだ。朝と違い人の声も机や椅子の音も聞こえない

「麗一、まだかな」

私は自分の机に広げていたノートに彼氏の名前を書いた



『雅野麗一』


「麗一、見たら赤くなるかな?」
「そういうことは本人がいない所で言えよ」
「えっ...........っ!!」
「っ//////」

うわぁぁ!!麗一、居たの!?
は、恥ずかしい!!

「い、いたんだったら声かけてよ〜」
「悪かったな。祐奈が面白くてつい......」
「も、もぉ........」

私は消しゴムでノートの端に書いた麗一の名前を消そうとしたが私の手首を麗一が素早く捕まえたのだ

「れ、麗一?」
「消さないでくれないか。その嬉しかったから.........///」
「いいの?」
「あ、当たり前だ。お前は俺の彼女なんだから!!」
「うん。ありがとう」
「ほら、もう帰るぞ」
「あ、待って!!」

私は急いでノートや筆箱を鞄にしまい麗一の隣に立つとそっと手を差し伸べていた麗一に自分の手を麗一の手に載せるとぎゅっと握りしめてくれた

「忘れ物はないか?」
「ないよ」
「じゃ、帰るか」
「うん!」

やっぱり私は放課後の教室が好き
麗一には「なんでいつも教室にいるんだ?」なんて言われる。理由はやっぱり静かな教室が好きと言うこともう一つは麗一の帰りを待つことが出来るから

なんて言ったら絶対に「スタジアムで待てばいいだろ」なんて言われるだろうな

「何、笑っているんだ」
「やだな〜笑ってないよ」

このことは絶対に麗一には内緒にしなきゃね


(明日も教室で待ってるね)
(あぁ。だが、たまにはスタジアムに来てはくれないか)
(じゃ、たまになら麗一の練習見にいくね)

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