No.18 敵陣!エイリア学園(後編)





とうとう私はエイリア学園を抜け出す。と言うか逃走することになった



頭の包帯はまだ取れなければまだ痛みが残っている状態だけどそんなのは後回しだ



まずはここを出てキャラバンに戻らなきゃ



この部屋には誰もいない
グランことヒロト君はジェネシスの練習に向かっている



なら今なら誰にも会わずに逃げることができる
そう思いグランの部屋を出ようとしたらーー



「ガゼル!!」
「どこに行こうとしていたんだい?グランが戻るのを待った方がいいんじゃない?」

まさかガゼルが居たなんて.........





No.18 敵陣エイリア学園(後編)


__________

「でも、これ以上グランに頼るのは.........」
「君を傷つけたのは間違いなくグランだよ。なら、気にすることはないんじゃない」
「ガゼル........」
「まぁ、好きにするといいよ。けど、間違いなく迷うよ」
「うっ!」
「どうする?」
「え、えっと.............おとなしくしています」

私はガゼルに背を向け部屋に入るが

「グランの練習をみるかい?」
「え」
「部屋にいても暇だろ」
「いいの?ガゼル」
「私は君とも仲良くなりたいしそれに君のことを知りたいのだ//」
「う、うん!私も君のこと知りたい」

私とガゼルはグラン達がいるであろうグランドへと向かった

途中、バーンと仲間の1人に出くわしガゼルが説明をするとバーンも着いていくことになった。隣にいる彼の名前はヒートって言うらしい

「敵なのに仲良くとか言うの変だけど.........」
「そんなことはないよ。俺のことは『ヒート』って呼んで構わないよ」
「うん」
「ヒート。祐奈に対しては敬語じゃなくていいからな」
「はい。バーン様」

それから私達はジェネシスの練習が行われているグランドに到着した

___________

到着した私達は練習を観戦席から見ていたらガゼルが何かを見つけバーンに知らせていた

「!バーン」
「どうしたんだ?ガゼル」
「父さんと研崎だ」
「何、どこにいるんだ」
「あそこだ」

ガゼルが指をさすとそこにいたのは2人の大人だった

「ね、ヒート。『父さんと研崎』って?」
「エイリア学園を作った張本人で俺たちの『父さん』。そして父さんの横にいるのがエイリア石の研究をしているのが『研崎』なんだ」
「成る程..........あれ?どっかで聞いたことある、その研崎って」

確か.........そうだ!真・帝国学園の試合の前にリュウジ君が言ってた
じゃ、彼が佐久間君や源田君を.........そして、デザームやリュウジ君をエイリア石で強化したんだ

まだ、エイリア石のことや研崎のことは知らないけどいい情報にはなったかも

「祐奈、研崎と会ったことがあるのかい?」
「ううん、ないよ」
「そう..........!!祐奈、隠れて」
「え?」
「いいから隠れろ!」
「わっ!!」

私はバーンに無理やり腕をぐいっと引っ張られ地べたに座らされた
ヒートも同じようにしゃがんで私を守るように抱きしめてくれた

「バーン様、ここは俺が」
「あぁ。任せたぞ」

バーンは私の腕を離し立ち上がる
すると誰かの足音が近づいてくるのがわかった

「練習を見ていたのですか?」
「はい。父さん」
「父さんも見ていたんですね」
「えぇ。グラン達には期待していますからね。もちろんお前たちもです。これからも頑張りなさい」
「ありがとうございます。父さん」

2人と話している人がヒロト君達のお父さんなんだ
なんだか穏やかな人見たいだなぁ...............声は

それからしばらくしてから2人の足音が聞こえなくなった

「どうやら行ったみたいだね。君のことは誰にも話していないんだ」
「え.........そうなの」
「うん。あ、ごめん!いつまでも抱きしめていて」
「大丈夫だよ。ありがと、ヒート」

私はヒートにお礼を言う
まさか私のことを言わないで............でも、どうして?
私は頭にはてなを浮かべているとガゼルが説明をしてくれた

「話せば君をエイリア石で強化すると思うからね」
「話したところで絶対に阻止してやるけどな」

ばれないように..............じゃ、あの時も
私はガゼルの方を見るとガゼルは気づいたのか笑って頷いた

そうだったんだ.........ガゼルが
ありがとう、ガゼル

「おっ、どうやら練習は終わったみたいだな」
「見たいですね、バーン様」

私は練習を終えたグランの様子をじぃーと見ていたら不意にグランがこちらを向き焦るようにフィールドを出て行った

「バーン、逃げるぞ」
「おう!ヒート、行くぞ」
「はい。バーン様」
「え!ちょ、ガゼルバーンもヒートも............」

何でそそくさ逃げるのよ!!

「祐奈!」
「ひ、ヒロ.........」

ぎゅ

ヒロト君が私の身体をギュッと抱きしめる
でも、腕が震えてるのがわかった

ヒロト君...........

「父さんには会ってない?」
「うん」
「よかった..........」
「ヒロト君...........勝手に部屋を出てごめんなさい」
「どうして?謝らなくていいんだよ。ガゼル達が君をここに連れて来たんだから」
「でも、ガゼル達に助けてもらったの...............貴方達のお父さんが来たから」
「そうだったのか。あとで礼を言わなきだね」

私はヒロト君の背中に腕を回した
2人の体温が混ざり合ってる感じがした

それからヒロト君の部屋に戻りベッドに腰をおろしまた私達は抱きしめあった







((そのころ、キャラバンでは風丸君が離脱し吹雪君の怪我も治りキャラバンに復帰したが戦える状態ではなかった))
((イナズマキャラバンは、沖縄にて炎のエースストライカーを探すことになったが未だに見つからなかった。そして、吹雪君は何度も祐奈にメールを送った))
(祐奈ちゃん、僕を1人にしないで)





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