No.7 君との距離を近づけて(吹雪士郎編)




染岡君がキャラバンを離脱してしまった



染岡君との連携技『ワイバーンブリザード』はあの試合が最後になってしまった


染岡君が居たから僕は強くもなれたし僕が僕でいられた


でも、染岡君が居ない
僕はどうしたらいいんだろう


「吹雪君」
「!祐奈ちゃん」



これは、祐奈ちゃんと僕だけの秘密の物語(ストーリー)






No.7 君との距離を近づけて(吹雪士郎編)


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キャラバンの屋根で星を見ていたら祐奈ちゃんが声をかけてくれて今、2人で星を見上げている

「眠れないの?吹雪君」
「うん。眼が冴えちゃってね。祐奈ちゃんは?」
「実は私もなんだ」
「じゃ、僕たち同じだね」

祐奈ちゃんは、僕が初めて恋をした相手だった
屋根から落ちてきた雪に対して僕は昔の記憶が鮮明に思い出してしまいつい祐奈ちゃんに抱きついたのだ

その時の祐奈ちゃんはすっごく驚いていたけど突き放そうとはしなかった。むしろ、僕に優しくしてくれたのだ

「ねぇ、祐奈ちゃん」
「ん?なぁに、吹雪君」
「『完璧』ってなんだろうね」
「え........」

僕は星空を眺めながらぽつりと呟いた
僕の居場所は何処なんだろう
アツヤと一緒に『完璧』になれば強くなれるのかな?

そんなことを考えていたら僕はいつな間にか祐奈ちゃんに抱きしめられていた

「祐奈ちゃん.........」
「吹雪君の居場所はここだよ。それに吹雪君は完璧じゃなくても強いから.............この私が保証するから。君は完璧じゃなくてもいい。私のここが君の居場所だよ」
「祐奈ちゃん...............それって期待してもいいのかな?」
「え..............きゃっ!!」

僕は祐奈ちゃんを押し倒した。
祐奈ちゃんは顔を真っ赤にさせて僕を見る

「ふ、吹雪君........」
「祐奈ちゃん、僕は..........僕」

言えない。喉に何かがつっかえて言えないんだ

「吹雪君.........大丈夫だよ」
「祐奈ちゃん」
「誰も聞いてないから。安心して、言の葉を伝えていいんだよ」
「祐奈ちゃん..........ありがとう。僕ね祐奈ちゃんが好きだよ」
「吹雪君........」
「君が緑川君を好きだとしても真・帝国学園戦で戦った鬼道君の仲間の佐久間君が好きだとしても関係ない。僕は君が好き」
「吹雪君...........うん!私もだよ//」

僕は祐奈ちゃんの頬に手を添えてそっとキスをした

この時、僕は初めて暖かい居場所を見つけた

_______

それから僕たちは何事もなかったかのようにキャラバンの中に入り布団に被り眠りについた

祐奈ちゃんの手を離さないようにギュッと繋いだまま






「なんでこいつら手なんか繋いで寝てるんだ?」
「気になるな」
「いいなぁー吹雪だけさ」

僕と祐奈ちゃんの周りにはキャプテンや風丸君、羨ましそうにしていた緑川君がいた

これじゃ起きれないよ

まぁ、おそらく祐奈ちゃんもなんだろうけど







(は、恥ずかしい!!早く円堂君達どっかいかないかなー)






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