いよいよ、来た。呼び出し、が。
朝練をいつものごとく寝坊し、教室に直行すると、ご丁寧に机の中に手紙が。
「昼休みに第3体育館の裏に来い。」とのことだ。
おうおう、まるで私、ヒロインじゃねーか。
むしろ私はhshsしていた。
「なまえ。」
と、廊下から声がした。
ああ、絶対赤司くんだ。
朝練の後は絶対にこの1組の教室を通るバスケ部の面子たち。
「あ!なまえっち!今日も寝坊ッスか?!」
ああ、寝坊だよ寝坊。頼むからそんな大きな声で言わないでくれ。
「俺でさえも起きれるのに、なんでお前は起きらんねーんだよ。」
『じゃあ青峰君、私におはようコールをしてくれまいか。それなら絶対起きるから。あと喘ぎ声付きで。』
「はぁ..。相変わらず変態なのだよ、なまえは。」
「...で、寝坊なんだ。君、なんで起きれないの?この1週間、一度も来なかったよね。」
あ、君口調になっている。これは少しお怒りだ。
『赤司くん、いや、赤司様。来週から絶対行くんで。』
「その保証は?」
『ない。』
「死ねよ。」
『だからね!さっきから言ってるけどキセキの世代からのモーニングコールがあったら絶対に起きるんだよ!分かる?!あ、黄瀬以外で。』
「なまえっち、ひどいッス!」
「....ふむ。なら僕が朝、電話したら起きるの?」
『赤司様!もしや!』
「ああ、僕が毎朝、電話して起こすよ。その代わり、起きなかったら....ね?」
あ、めっちゃブラックな笑み。
『お願いしまーす!!!』
予鈴がなり、彼等もそれぞれの教室に向かった。
ところどころでいいなーという羨望の声が聞こえる。
そして放課後、体育館の裏に来てみました。
すでにそうそうたる面子が。
自分もミーハーファンなため、それぞれのクラスタ代表の顔くらいは知っている。
その中でも赤司様クラスタ代表の女が怖い。金髪、巻き髪、化粧は派手だが、これでも生徒会書記、なのだ。
「ちょっと、あんた何なの?急に出てきて。」
『はぁ、それが私ににも分かんないんスよね。ただのミーハーでありたかったのに、なんかこのようなヒロインポジションにいまして。どこでどう間違えたのか。というか私も陰ながら見守って、げふんげふんしたかったのに、身近な存在にいるせいで、隠し撮りとかできないんですよ。でも赤司様の言う命令はぜったーい!なのでマネージャーを断れなかったんですよ。分かります?』
「分かるわ。もういいわ、あなた。これからもそのポジションにいなさい。でもね、これだけは覚えていて。もし、誰かと恋仲になるようだったら....ね?」
『あいあいさー!!!それだけは無いと思うんで!』
「うん、呼び出して悪かったわね。」
そう言い、軍団は去っていった。
なんだか私を理解してくれたみたいだ。
fin