相変わらず14組は賑やかだ。
そして最近知ったのだが、どうやら氷帝には、もともとテニス部ファンクラブというのがあったそうだ。
それに便乗し、最近、バスケ部のファンクラブが出来たらしい。
そのせいで14組のギャラリー、部活動時のギャラリーは絶えない。
「はぁ...」
「ったく落ち着いて昼寝もできねー」
「勉強も出来ないのだよ」
「ジュース買いに行きたいんスけどねぇ...」
と、どうやらキセキの世代は疲れているらしい。
あの涼太まで疲れている。
むっくんは相変わらずうまい棒を食べているのだが。
『お疲れ様だね。さつきちゃんも。』
そう、さつきちゃんもモテモテすぎて困っちゃう、なのだ。
『ああ、自分の地味さに少し喜びを感じるよ。で、赤司はどーなの?』
「どうって何がだ?」
『いや、今回はお手上げなのかって。』
「まあね。」
「何でもいいから何とかしろよ!」
「何とかしろよ、だと?誰に向かって口を聞いているんだ青峰。」
「ゴメンナサイ」
そして赤司は立ち上がり、ギャラリーに向かった。
そして奇声が起こる。
赤司は鋏を取り出した。
ああ、これはキレてるな、やばいんでないの?
「おい、お前ら。死にたいのか?」
そういい、鋏を思いっきり投げた。
投げた鋏が奥にいた、女の子の頬をかすって、少し血が出ていた。
そして静かになる。
「いいか、よく聞け。俺の前で騒いでみろ、次はない。」
すると、一気にギャラリーは去った。
そしてこれは全校生徒に広まった。
“赤司様に逆らっては、命が無い、”と。
帝光の子達は知っていたが、氷帝の子達は恐怖を感じた。
「バスケ部の皆さん、大変ですね。」
『ああ、鳳君。うん大変そうだよねー。テニス部もいつもあんなんなの?』
「まぁ、目立ちたがり屋な人たちが多いんで、もうどうでもよくなってます。」
『そっか、色々大変だね。』
「ですね。」
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