そんなこんなで今、応接室っぽい部屋に呼び出された青峰と私、です。
『何でこんなことに...』
「俺だって...」
『っていうか、青峰、私が一番泣きたいんだからね。ファーストキスだったんだからね。分かるこれ?』
「っち...」
「おいてめぇら、反省してねぇだろ。」
と目の前の泣きボクロは言う。
『思いっきりしてます。だから早く正座を崩させてください。』
「あーん?」
『怖くないもんね!赤司様のがもっと真っ黒で怖いもんね!あんたなんかへっちゃらよ!』
するといないはずの人の声が後ろのドアから聞こえた。
「ああ、そう。助けに来てあげたのに。じゃあ、僕は帰るね」
隣で青峰が馬鹿...とため息をつく。
『お願いします赤司様、私をお助け下さい。』
と土下座をする。
泣きボクロが引いてた。
「分かった。助けてあげる。その代わり、一つお願い聞いてくれる?」
『何でも!b』
私は勢いよく親指を立てる。
「ああ、その親指へしおりたいよ。まあ、いい。ってわけで跡部、こいつだけ離してくれないか。」
どうやら赤司くんはこの泣きボクロと知り合いみたいだ。
「てめっ赤司!こいつだけって何だよ!俺は?!」
「知らないよ、自分で何とかしなよ。」
そう言い、赤司は私の腕をつかみ、立たせて、青峰を置いて部屋を出た。
「さぁ、何をしてもらおうかな。」
『赤司くん、怖い』
「うーん、じゃあキスしてくれる?」
『......はあっ?!』
何なんだ一体。
「嘘だよ、うん、今日、一緒に手を繋いで帰ろう。それと、今日は僕のために夜ご飯作って。」
『へ?そんなんでいいーの?』
「ああ。十分だ。」
青峰はどうやら1週間のトイレ掃除を命じられたらしい。
fin
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bkm