「あー、なんで合併したんやー。人が多すぎてわけ分からんわー。」
「全くだ。おい、跡部、この計画は止められなかったのか?」
「あーん?俺は別にどっちでもよかったからな。」
「校舎も広くて迷うC〜」
テニス部は朝練を終え、新校舎に向かっていた。
テニス部の部員はただでさえ多かったのに、さらに増え、それをまとめる3年生も少し、疲れている。
「あ、長太郎と、日吉だ。」
「あ、先輩、お疲れ様です。」
「ああ、クラス発表はどうだった?」
今年受験生の3年生はクラス替えがなく、1、2年生だけクラス替えなのだ。
「あ、14組でした。なんか、元気な人がいっぱいいましたね。」
「そうなんかー。また後から可愛い子でも見に行くわな〜。」
「あ、来なくても大丈夫です。」
「ひどっ。なぁ、宍戸。長太郎の躾どーなってんや。」
「あ?しらねーよ。」
「んんんんんんんん?....」
「どーした、忍足。」
「いや、すごい可愛いボインの子がおんねん。」
「あーん?」
皆が見ると、確かに、いる。
ピンク色の髪、ボインの超絶可愛い女の子が。
そしていつのまにか忍足は彼女に話しかけていた。
「なぁ、君、帝光の子なん?」
「え?あ、はい...。それより聞きたいんですけど14組って「ちょ!さつきっっちー!足が速いッス!」」
と、金髪の背の高い男が走ってきた。
「あれ、あなた、どっかで見たことがあります。」
「知ってんのか、長太郎。」
「いや、多分、芸能人の...」
「あー君、モデルの黄瀬くんやない?」
忍足が入ってきた。
「!そうッス!」
「あーん?モデルだぁ?」
「初めまして。黄瀬 涼太ッス。」
「はいはい、で君は?」
「あ、桃井 さつきです。」
「さつきちゃん!よろしゅうな!」
忍足はさつきの手を握る。
「あ、予鈴なったC〜」
「君ら何年生なん?」
「あ、2年ッス。」
「なら1つ下か。おい、さっき14組って言ってたよな。ってことは長太郎と日吉と同じクラスなんじゃねーの?」
「そうですね。」
「じゃあ、案内してやれよ。」
跡部が珍しく優しい。
そして、急いで14組に向かった。
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