16. 日




「緑間っち、大丈夫ッスか?」

「何がなのだよ?」

「...ピアノ伴奏、断ってもいいんじゃないッスか。まして作詞作曲、だなんんて」

「俺にとってなまえは大事な存在だ。だから、する。」

そうやって言う緑間っちはとても小さく見えた。



彼を見ると、どうやら寝てないみたいだ。

詩どころか、曲が思い浮かばないのだろう。

そして彼の小さな声が消えた。




「....来てほしくないのだよ...。」


何が、なんて野暮なことは聞かなかった。

おそらく、彼女と彼が二人一緒になる、日、を。


fin


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