私の特技
『赤司くん、言ってなかった。水曜日と木曜日だけは休みにさせてくれる?』

「この前のサボりといい、今度は何?」

『あの件は私が悪かったです。で、実は私、ダンススクールに通ってるんだよね。それが水曜日と木曜日なんだ。』

「ダンスやってるの?それは意外だな。」

『うん、だと思う。』

「正当な理由だし、いいよ。」

『ありがとう。そんなわけで早速今日は休むね。他のマネの子達にも自分で言っておくし。』

「ああ。」

なんとか私はミーハー心を持ちながらも、最近赤司くんと普通の会話ができるようになった。
当初はなかなかだったが。

『ねぇ、赤司くん....。』

「何だ。」

『今日もイケメンだよね。ぺろぺろしたい。』

「死ね。」

やっぱ無理みたい。


私は小さいころからダンススクールに通っていて、かれこれ7年目だ。

他にもバレエ、ピアノ、習字、など習ったが、どれも続かず、どうやら私に女の子らしいのは向いてなみたいなのだよ。

今日は、来月に行われる県のダンス大会に出るグループの発表だったのだが、私は200人いるスクールの中の9人に選ばれた。
そして、9人で簡単な自己紹介をし、練習を始めたが、さすが選ばれただけある実力の持ち主たちばかりなので、練習はすんなり終わった。
私は少しだけ居残り練習をし、シャワーを浴び、帰ることにした。

いつもの帰り道、公園を通り過ぎようとしたら、青い髪の男を見つけた。

キセキの世代センサー発動。

『あーおみねーっ!』

「..?!なまえ?!何してるんだ、こんな所で。」

『青峰こそ、黒子っちは?何で一緒にいないの?』

「ああ?いつも一緒にいるわけじゃねーよ。」

『つまんなー!』

「なんだよ、つまんないって。で、何してるんだ?今日部活...ああ、ダンスしてるんだっけ?赤司が言ってた。」

『そう!来月、ダンス大会があるんだけど、選抜メンバーに選ばれちゃた。』

「すげーじゃん、よかったな!」

そう言い、青峰は私の頭を撫でた。

『青峰大輝くん、私は君を押し倒すよ?』

「お前、そんな性格してなければ最高なんだけどな。」

『あいにく、ミーハーな性格は治らないのだよ。』
私はドヤ顔で、ふんぞりかえった。

青峰はそんな私を鼻で笑い、帰るぞ。と言い、私を送ってくれた。

意外と奴は、王子様タイプだな。

『青峰、よかったら私の王女様、あ、間違えた。王子様になんない?』

「ねーわ。」

即答だった。

ふん、まあ、私には大本命の赤司様がいるからいーけどね。

「....俺が赤司に殺されるだろ。」

『ん?何か言ったか青峰君。』

「何も言ってねーよ。」

fin



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